白昼夢




色恋に現を抜かし
私が私としてくっきり
存在するために必要だった
"虚勢"を溶かされ
唯一の物を奪われた
私はどうして
1人で歩けるだろう

こんなにも
腑抜けになった
私を一年半も前の
私ですら笑うだろう

どうしてこんなにも
腑抜けになった(?)
こんなはずじゃなかった、と
頭を抱えては
私が思い描いていた
些細な明日の道を
思いだそう、と

張り切るばかりで
何ひとつ進めない
私じゃない人の部屋で
私はたった1人、
白昼夢、ひろげ


(私はここから出られない。)

(私はここから出られない。)


((くりかえし。))