依存症




成り立っている
ひとつの人間として
存在する固形が
ゆるゆる、ぼんやりと
輪郭を失い始めている
理由などない
理由などないのだ、と
僕は言い聞かせる
置いてきぼりの僕
優しい言葉を信じられず
肥大化する被害妄想に
崩れそうになって
いるのは 僕なのに
居なくても
存在は出来る、と
強がるばかりの僕
(近くに 来て)
(触れて欲しい)
言葉を産み出せないまま
遠くに確かに存在する
微笑みごと
忘れそうだよ

無自覚に依存の僕。
こんな僕には
「気づかないで。」
(早く気づいて。)