ぶわり、崩落





ちっちゃな事がありました
それくらいじゃ私
笑っていられるよ
家に帰って横たわったら
涙が少し零れそう
でも『平気だよ。』

やわらかい色に包まれた
それだけの場所だよ
居心地良いんだよ
だけど不意にするり、刺さるよ
リアルな痛み目覚める
でも『大丈夫。』

あたたかい陽射しが
眩しくて眩しくって
そっと吐いた溜め息
気付かないで
いて、くれる?

なんて、本当は
望んじゃいないよ


声を聞かせて
私に触れて
受け止めてよ
全部 全部 全部
ぼやけた私の輪郭を
その指で縁取って
ぽろぽろ 崩れてく
私をひとつずつ
拾い上げて
私をかえして


私をつくって


私でいさせて。