独理論

休日出勤の朝の電車は
お休みの日のゆったりした空気
(少し作り物染みている)
が立ち込めていて、
つられてはなるまいと
多少なりとも焦ってしまう。

平日は見付からない
"会社の人"が、
同じ車両や隣の車両に
ぽつぽつと俯いている。

普段なら人ごみに
隠れられている筈の私たちで、

うっかり相手を見付けてしまっても
気付かない振りが容易な私たちが、
妙な空気に気付いてしまう。

家から会社までの
何にも成れない
宙ぶらりんの私たちは

まだ息をひそめて、
無表情に、
雨の空気に浸ります。


嗚呼、帰りたい。
I'm leaving.

頑張ろ。