先日プレイ終了しましたので。
何故いきなり『翠の海』なのか。
今まで気になるなんて一言もここに書かなかったじゃないかってね。
そんなの言うまでもなく
主題歌ですよ!
だってまにょつきんだよ?
気になるに決まってるじゃないですか。
出来ることならCD欲しいに決まってるじゃないですか。
そんな動機での衝動買いです!
と、いうのがもちろん購入動機の1つなんですが、狂気染みた雰囲気も好みでしたし、館モノっていうのは割と興味があるジャンルなんですよ。
サスペンスっていうのはゲームシステムが面倒くさいヤツが多いイメージでしたが、これは普通に文章を読んでいくだけみたいだったので、手を出しやすかったですしね。
体験版をやってみて割と面白かったし、続きが気になったので発売日に店頭にて購入。
んで先週の火曜に全クリしたという訳なんですが、いやー久しぶりに一気に最後までプレイしてしまいましたね!
正直ゲームの方は面白くなくても仕方ないって覚悟してた部分もあるんですが、そんな事はなかったです!
自分がこの短期間で全クリできたのがその証拠。
フルプライスで買う程ではないかなとも思うのですが、OP・EDがフルで入ってるサントラも合わせてこの値段なら文句無しです!
これなら『翼を持たない少女』が次のベストに収録されたとしても後悔することはないでしょう。
さて、そういう訳で感想を。
ゲーム本編は予想以上の出来でなかなか良かったです。
プレイする前に予想して期待していた内容とは少し違っていたんですけど、これはこれでよくまとまっていてとても楽しめました。
私は狂気に包まれた館で人がばったばったと殺されていくとか、狂った人達の中で主人公も狂っていき救いも何もないっていう陰鬱なサスペンスものストーリーを期待してました。
実際、それに近いエンドもいくつかあったんですけど、メインは過去に傷を抱えたヒロインと主人公が支え合ってそれを乗り越えて本当の幸せを手に入れるっていう話でしたね。
屋敷の見取り図とかも意味深に出てきましたけど、直接的には話に関係がなかったです。
でも雰囲気作りには役立ってましたし、テキストを読むだけでは理解し難い屋敷の構造をわかりやすく図説しているので、物語を苦無く楽しむことができました。
まぁ、サスペンスちっくなのは最初と雰囲気だけでしたけど、逆に言えば中盤の各ヒロインのルートに入るまでは正に私が最初に期待していた狂気を孕んだストーリーが展開されていたので、とても楽しかったです!
体験版部分を終えてからの屋敷の異常性に気付いたり、拓真がいなくなったりといった展開にはぐいぐいと引き込まれましたね!
謎と疑念だけが浮かび上がってきて、これからの展開に胸躍らせました!
追記に続きます。
※ネタバレしてますので注意。
私は最初に【V.殺人者】エンドに行ったのですが、拓真の死体を発見するシーンはBGMも相まってとても印象的でしたね。とても怖かった!
その後何も明らかにされぬまま、主人公だって狂いかけの状態で殺されちゃうもんだからもう……!
続きが気になって仕方ないだろー!って感じでした。
1周目はバッド固定だったのかな?
とりあえずその後はヒントを元に大体カードの順番通りにエンディングを見ていきましたが、そんな訳でバッド回収はとても楽しかった……。
私はバッドの中では【X.狂気の中で】と【T.青い鳥のため】が好きですかね。
Xは完全に主人公がイっちゃてるのが良かったです。
実は皆死んでなかったのよっていうのも主人公の異常性が強調されてましたしね。
というか私はこのルートで初めて沙羅の素顔を見たのですが、口元を隠す立ち絵と意外な言動に「あれ?こいつ可愛いかも?」と思ったのですが、よもやあんなに可愛いキャラだとは……最も予想外だったことは沙羅の可愛さです。
大体は順番通りに進んだので双子、沙羅、紡、灰奈、真希奈、知紗、みちるといった順番で真ルートを見て行きました。
双子ルートで「あれ?なんかこれ、最初に期待してた内容とちょっと違う……?」と思いつつ、沙羅ルートで、「あ、これ違うわ。こういう展開がメインなんだわ」って気付いたんですよね。
特に双子と沙羅は『屋敷からは絶対に出られない』っていうこのゲームの肝になっている部分の問題があっさり解決、というか障害にすらなっていないので、特に「期待していた内容と違う!」っていう印象を受けましたね。
まぁ正直、このときは肩透かしというか残念感を感じたんですけど、双子ルートは主人公が双子の支えになっていく過程が割としっかり描かれていて、読んでいて納得できるシナリオでしたし、沙羅ルートはひたすら沙羅が可愛かったので、期待とは違ってましたけどこれはこれで面白いなと思えましたね。
他のヒロインのルートも問題を解決して過去を乗り越えてって言うのが主題であることは変わらないんだけど、双子・沙羅とは違って『屋敷からは逃げられない』『楽園の為に何人もの人が殺されている』という異常な状況下にある舞台を生かした物語だったので、こちらの方が期待していた内容に近かったです。
基本的には皆屋敷を出ていくことになるんですが、紡では屋敷に残ることを真エンドとしたのは良かったですね。
あれだけここは『楽園』と言ってきたのですから、最後まで『楽園』として終わるエンディングもやはり必要だったと思いますし。
基本的に1人のヒロイン1ルートですけど、みちると知紗はバッドエンドとかバッドとも言い切れないエンドも用意されていましたね。
あ、それを言えば真希奈も2ルート用意されてましたけど……あれは……。
なんかバッドばかり褒めてる気もしますが、日常シーンもなかなか良かったですよ。
まぁ本当に何も知らずに幸せなのって体験版の部分くらいなんですけど。
でも『楽園』と呼ぶに相応しい暖かい空気だなぁとは思いますね。
エロはやっぱりというか予想通りというかとても薄かったです。
回想だけ見たらたくさんあるように見えるけど、本番なしってのも多いですし。
まぁ私はエロシーンはどうでもいいよって人なので別に不満も何も感じず、むしろそれで時間を取られることなくストーリーをサクサク進められるので楽だな〜と思ったんですけどね。
音楽はまにょっさんってことで、とても良かったです。
緊迫感と不安感を存分に煽ってくれますし、聞いていて心地よい曲も多いです。
それとなんと言っても主題歌の『翼を持たない少女』!
狂気を秘めつつもとても綺麗で繊細な曲です。
サビの盛り上がりがもう!
こういう曲に霜月さんの声は本当に合いますよね。
さ、最高です……!
それに歌詞がとても綺麗で作品の世界観を上手く表現して、ゲームに深みを与えていると思います。
作詞って真理絵さんですよね……すごいです!
第2主題歌の『永遠の楽園』も良かったですよ!
こちらも歌詞のなんと美しく素晴らしいこと……全エンドを見終わった後に聞くとグッと来るものがありますね。
そういえばボーカルオーディションとかイノグレもやってますよね。
よくあるの?
原画はさえき北都さんとゆき恵さん。
さえき北都さんって女性だったんですねー。
かなり絵柄が違う2人なので最初は違和感がありましたが、すぐに慣れました。
でも、いくつかのCGやサントラのジャケットとかでは担当の違うキャラを描いてたりする場合もあるので、それはちょっと気になりました。
絵柄がこれだけ違うんだから担当キャラはやっぱり担当の人に描いて欲しいです。
立ち絵はどちらもとても良かったんですが、ゆき恵さんはCGによってはやや崩れてる印象を受けました。
でも立ち絵はめちゃくちゃ可愛いです!
知紗と紡の黒い表情とかすごく良いですし、双子とかすごく可愛い。
そしてさえき北都さんがとても良かった!
絵柄はあんまり好きな絵柄じゃないというか、萌え絵って感じがしない絵ですけど、シリアスシーンの表現力は凄かったです。
みちるの教会でのCGとか真希奈を殺しちゃったCGとか圧倒されましたね!
これ、さえき北都さんだけだったら、ゲームの印象が変わってただろうなぁ。
持ち味は違うけども、とても良いバランスの二人だったんじゃないかと思います。
でも、基本的に1人につき衣装も1種類なのだから、立ち絵の表情はもっとパターンが欲しかったかなと。
セリフと表情が微妙に合ってないと感じる場面がいくらかあって、ちょっと気になりましたので。
背景は残念ってほどでもないけど、本とか小物がCGっぽくて安っぽく見えるのが気になりました。
でも水とが光とかの表現がとても綺麗で、全体としては、とても美麗だった印象です。
ここからは各ヒロインについてでも。
お気に入りキャラは、みちる、紡、沙羅、優希、深雪辺りですね。
一番好きなヒロインってなるとやっぱりメインのみちるに入れ込んでしまうんですけど、沙羅が可愛すぎた!
・みちる
色々胡散臭すぎるメインヒロイン。
とりあえず、記憶思い出しかけの主人公に対する態度が怖いです。
もっとこっちの話を聞いてくれと何度思ったことか。
主人公に幼い頃に会っていたとかいうこれまたヒロインらしい特徴を持ってます。
真ルートでは屋敷が何故今のような状態になったのかとかの疑問点が解消されるし、主人公がちゃんと自分の問題に真正面から立ち向かうし、皆が笑って送り出してくれるしで、正にメインヒロインらしく大団円とまではいかないけど、総まとめ的なルート。
最後の全員での見送りは良かったですね。
ありきたりな気もするけどグランドエンドに相応しい最後でしたし、やっぱりこれが一番好きかな。
他では見せてくれなかった嫉妬深い一面も見せてくれますしね。
みっちょん嫉妬可愛いよみっちょん。
最初は本当にいらない子達の『牢獄』で、狂う以外の道がなかった場所を『楽園』にした張本人であり、正に『楽園』はみちるが作ったもので。それを守る為に仕方ないと自分に言い聞かせて、延々と殺人を犯すことはどれ程の苦痛だったんだろうか。
いくつかのルートでは何故か突然いなくなったりしますけど、病気か何かかと思っていたんですけど、きっと精神的に限界だったとかなんでしょうね。
もっとはっきりきっぱりと割り切った考えを持っているんだろうなと思っていたけど、まともな感性を押し殺していただけで、内ではずっと苦しんでいたんでしょう。
それでも自分にとっても皆にとってもここが『楽園』であるようにと努めたみちるは痛々しくも健気で愛しいと思ってしまいます。
でも、殺人の告白を延々と聞かされるのは、聞く方も拷問だろ……って思いましたよ。しかも全員分だったっていう。
耐えた主人公すげぇ。
そんだけ苦しんだみちるが解放されて良かったですし、犯した罪をうやむやにしないでちゃんと向き合って一生背負っていくとしたのも良かったですね。
やっぱり、そこはぼかしちゃダメな部分ですし。
でもそう決意した後に教会でしちゃダメです!
色々ぶち壊しです!
・知紗
もう一人のメインヒロインですね。
なんですけど、屋敷から出ることを渇望しているキャラの為か、BADEND扱いの悲惨なエンドが多い。
よく死ぬし、心中まがいのこともしますしね。
真ルートである【XV.踏み出した道】でもぶっ壊れて色々やらかしちゃいますし。
というか、そうなんです。
もう一人のメインヒロインである知紗の真ルートな訳だから、言うなればみちる真ルートと対になるべきシナリオであるはずなんですよ。
なんですけど、どうもこのシナリオが自分は一番納得できなかった。
まぁ、知紗が大暴れして、屋敷の秘密大暴露して今までの日常を壊してしまうっていうのは良かったですよ。
他の屋敷の人を完全に見下しているというか、全くその考えを受け入れようとしない所はちょっと好きになれませんでしたけど、そもそも知紗の考え方の方が正常だし、この環境の所為で色々追い詰められちゃったってのもあると思いますし。
そんだけぶっ壊しといて、実は屋敷での日常を心から楽しんでいた自分もいたとか言われても、まぁ納得できますよ。
それだけ穏やかで幸せだと感じられる日常描写でしたからね。
(
※ここから批判的な意見になります。)
納得できないのは知紗が屋敷に来るまでの事情と出ていくことになった理由だよ!
ぶっちゃけわけわからん。
ネットで知り合っただけの金持ちの爺さんのお家事情に巻き込まれただけじゃないですか……!
なんかすっごい人徳者みたいに描かれてますけど、その爺さん知紗を遺産相続人に仕立て上げて殺されそうな状況に追い込んだだけだからね!?
屋敷に来て本当に大切なことを知れたみたいにスッキリした顔で言ってるけどね知紗……巻き込まれて命を落としてもおかしくない状況に追い込まれてるんだよ……なんか、こう、理不尽じゃないですか?
理不尽極まりねぇ……って思いませんか、知紗?
しかも一生出られないととかって暴走したのに実は3年待ったら出られたんですよテヘッ☆って……え?……ナニソレ……。
本当にもう、このルートだけは納得できないです。
(
※批判意見ここまで。)
知紗みたいな人間的に嫌な部分を曝け出すキャラは割と好きなんですけどね。
・紡
最初は本当にただのロリ要因だと思ってました。
台所に出入りできるってことでキナ臭いなとは思ったんですけど、まさか一番ヤバい娘が紡だったとは……。
完全に『楽園』の考えを受け入れているキャラで、自分を納得させて殺しをしていたって所はみちると同じですけど、みちると同じような葛藤を抱えている訳ではなく、もう完全に開き直って『楽園』からは出ていかないと心から思っているキャラです。
ただのロリキャラじゃない所が良かったので、結構好きなキャラですし、紡ルートも中々良かったですね。
紡と幸せになる為に、説得しようとするのではなく、そんな紡をありのまま受け止めて、自分も『楽園』の考えに染まって、罪を犯し続ける紡と自分も罪を犯しながらも一緒にいると決めた主人公。
世間的には許されないことでも、紡にとっての幸せはこの道だったんだろうなと思えます。
という訳でこのエンドはかなり好きです。
・灰奈
台所に出入りできるので、こちらも本当は黒い娘なのかと思えるんだけど、全くそれを感じさせない娘でした。
そして本当にただの良い子でした。
良い子すぎて屋敷で行われていることにもう精神的に疲れてしまっていたんでしょうなぁ。
話としては紡と同じような流れですけど、灰奈へのアプローチが露骨すぎだよ主人公。
・双子
言うなれば、メンヘラな姉を立ち直らせるのが双子ルートの目的な訳ですが、これは中々良かったと思います。
前述のように別に舞台はこの屋敷でなくとも解決できた話だと思うので、最初はあまり好きなシナリオではなかったんですけど、後から良い話だったよねと思えるようになりした。
主人公と双子の信頼関係ができていくまでの描写が割と良かったですし、陸乃も空音も可愛いですし。
天使のように優しい陸乃と自分を比べて、壊れてしまった空音の気持ちもわかりますし、それを頭ごなしに立ち直らせようとするのではなく、歩み寄って支えになろうとした主人公の行動は良かったですね。
ただ、双子だからってやっぱりどっちも好きですに落ち着いた所は、もうなんとも言えないんだけどw
・沙羅
今作一の萌えキャラ。
完全に伏兵だった……こんな可愛いキャラだったなんて全く予想できなかった!
最初は完全にイっちゃってて作品中でも一番ヤバいキャラだと思ってたんだけど、実際は双子を溺愛している若干ダメな子でツンデレ気味で対人恐怖症のひきこもりで最近流行りのぼっちキャラでしたっていうね……!
超萌エマシタヨ……お菓子に弱い沙羅マジ可愛い過保護従者な沙羅マジ可愛い口元隠してもじもじしてる沙羅マジ可愛い幽霊怖い沙羅マジ可愛いッ!!
その可愛さは自分のルートだけでなく他ヒロインのルートでも如何なく発揮されましてね「なんか性格悪いみたいだ!」とか「もっと、悪女的な…… ……的な、的な……」とか、なんやこの娘可愛すぎるだろって!!
そしてヒロインの中で唯一の癒やしキャラだとも思います。
他のヒロインはそれぞれ事情を抱えて屋敷に連れて来られた訳だけど、沙羅は陸乃の護衛としてやって来ている訳だから、本人が何か問題を抱えている訳でもない。
しかも前述のように屋敷から出られないって問題も関係ないし、早々に正体がわかってしまうので沙羅に殺される心配もないし、職業柄、沙羅が殺されるっていう心配もない。という、とっても安心仕様なヒロイン。
抱えている問題がないって訳じゃないんだけど、それは双子の問題であり、沙羅自身の問題ではないので、やってる方は気楽にプレイできるんですよね。
・真希奈
不憫すぎるヒロイン。
殺される為に存在しているようなキャラです。
終盤にならないと出てこないので半分以上のルートでは登場すらしないし、他ヒロインのルートで登場したとしてもすぐ殺されるし、自分のルートですら殺される。
……あれ、もしかして死亡率100%じゃね?
救われるのはおまけシナリオくらいかしら?
本当、可哀想なキャラなんですけど、殺されてもあんまり可哀想とは思えず自業自得な気がしてしまう。
そこがまた不憫で仕方ないですな。
【]U.幸せのため】では愛し合ったはずの主人公に殺されちゃう訳ですけど、ここの主人公の言動が他ルートでのみちる達とほぼ同じってとこに怖さを感じますね。
主人公が『楽園』を受け入れて紡と同じような考え方に至るエンドで、私は割と好きです。
【]V.永遠の幸せ】は最初は意味がわからなかったんですけど、現実的に考えて主人公が狂っちゃったってことなんでしょうね。
CGが怖すぎです。
パンチラしてるけど全然嬉しくない。
ヒロイン達がとても可愛かったのはもちろんですがサブキャラクターも目立ち過ぎずるということなく、けれどしっかりと個性を感じられるとても良いキャラだったと思います。
特に深雪がもう可愛すぎだと思うんですよね!
欲しい、深雪欲しいッ!
それと優希ですね。
来て欲しいところで助けを出してくれたり、協力してくれたり、言いたいことを言ってくれたり、真実を教えてくれたり、場を和ませてくれたりと、正に万能サポ−ター。
真実をある程度知っていて、でも無頓着でみちる側よりは主人公寄りの考え方をしていてと、とても良い位置にいるキャラです。
でも単なる便利キャラではなく所々挟むギャグでキャラもしっかり立っている。
私の中では過去最高レベルのサブキャラでしたね。
大体言いたいことは言ったかな?
久しぶりに長々と感想を書きました。
つまりはとても楽しめたということなんですが、読みにくい文章で申し訳ないです……伝えるのって難しい。
来週からはまた人気投票があるみたいですね。
アンケートの結果で人気投票に変えるのと思いましたけど、違うようで。
アンケート結果も気になる所ですけど、せっかくなので今回は参加したいと思います!
沙羅がどれくらいの票を集めるかが注目点ですね。
間違いなくトップ3には入るでしょうね。