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願わくば、いつまでも ※注意


※ダークがちょい(?)ヤンデレ気味



大丈夫な方だけどうぞ↓



















――『彼女』が消える夢を見た






目を開ければ、薄暗い部屋の天井が目に入った。

起き上がって少しぼーっとした後、視線だけ動かして時計を見れば、時刻は深夜2時。

ああ、今夜は満月だから月光のおかげで部屋が少し明るいのか、とぼんやりと考える。





「………ダーク……?」





聞き慣れた声に呼ばれ、左隣へと顔を向ける。

そこには眠そうに片目を擦りながら、俯せた体を上半身だけ起こして俺を見上げる有紀。





「ごめん…起こした?」

「ううん平気…ダークこそどうしたんだ?嫌な夢でも見たか?」















嫌な夢。













有紀の薄紅色の形の良い唇から発せられた言葉にさっきの夢がフラッシュバックする。

暗く重く、辛く悲しい…負の感情全てで俺を満たすような、胸糞悪い夢が。








「ダーク……?」











この子…彼女もいつか俺の側からいなくなるのだろうか。


『あの人』のように、俺は守る事も出来ずにまた失うのだろうか。


何よりも大切で愛しい、この世でたった一人の俺が初めて守りたいと思った彼女を。












夢の中で、俺は何度も君を失って。

また守りきれず失うくらいなら、いっそ君を壊して自分だけのものにしてしまいたいと。

思ってはいけない事を考えてしまう夢。







俺は神の兵器…イノセンスなのに。

こんな邪な考えを持ってはいけないのに。

叶わない願いなんか持つからこんな夢を見てしまうんだろうか。





こんな夢を見る自分にも、叶わない事を願う自分にも吐き気がした。









「ダーク?本当にだいじょう…ッ!?」

ドサッ







有紀の言葉を遮るように、その華奢な体を押し倒した。

ベッドのスプリングが鈍く軋む音を聞きながらその上に覆いかぶさると、大きな金色の瞳が俺を映す。





「ダーク…?」

「……有紀ってさ、警戒心とかないの?」

「何、言って……」

「……俺だって男なんだって事、わかってる…?」





言いながら、じっとその目を見つめる。

不思議そうに俺を映すその瞳は、純粋で綺麗だ。





「…ダークの事、信じてるから」

「………………もしかしたらさ」





す、と右手の人差し指でその白く細い首筋を優しく撫でて、そのまま手を添える。

有紀の脈の動きが手の平から伝わってくるのがわかった。







「いつか俺、こんな風に有紀の事を壊すかもよ?」







俺がさっき見た夢みたいに。










ああ、俺は何をやってるんだ。

きっと怯えられ嫌われる。








そう思った俺の頬に、小さな手が触れた。









「…大丈夫」

「……何……」

「ダークはそんな酷い事しない。絶対」

「どうして?」

「ダークは優しくて、良いヤツだって俺は知ってる」





有紀の言葉に、つい驚く。
絶対に嫌われる、怯えられると思っていたから。







「俺は急にいなくなったりしないよ、絶対に。ダークを一人になんかさせない。だから……」





俺の頬に添えられた手が優しく頬を撫で、有紀が優しく微笑む。

それは普段の彼女からは想像出来ない、とても綺麗な笑顔だった。





「だから、そんな不安そうな顔しないで。俺は、ここにいるよ」








有紀の言葉に、俺は目を見開いた。





どうして彼女は、俺なんかにこんな風に笑ってくれるのだろう。


どうして、こんなにも優しく…他人の気持ちに気付き救ってくれるのだろう。







どうして………











彼女はこんなにも、『愛しい』のだろう。













「……ごめん、やりすぎた…怖かった?」

「全然。ダークはそういう事しないヤツだって知ってるもん」





首に添えていた手を退ける俺に、また笑いかける有紀。

その笑顔に俺の心の中の重苦しい黒い感情が霧のように晴れていくのがわかった。


有紀に俺も微笑み返して、その隣に横になった。






「おやすみ、ダーク」

「…おやすみ、有紀」








お互いにまた微笑んで、その日は手を繋いで眠った。















――願うのは、『いつまでも彼女の側でその笑顔を守りたい』という夢










いつか永遠の眠りにつく、その日まで。









***************
漫画にしようかかなり悩んでるSS(笑)

有紀は普通にダークや狼牙と一緒のベッドで寝ます。信頼の賜物だろうか…いやただ鈍いのか?(笑)

二人も最初は気が気じゃなかったけど…慣れとは恐ろしいね☆←



前に姉の車で買い物行った日にリンの『炉心融解』聴いてた時に思い付いたんだ。あと『ココロ』とルカの『RIP=RELEASE』。


ちょっと道が悪かったせいで車酔いしかけたから気を紛らわす為にウォークマンで聴いた曲がまさかのインスピレーションをくださった(笑)



漫画にするかどうかはまだ未定。






*********
あっははははは久々の更新がこれかいぃぃぃぃぃ!!!!

Σガシャーーーン!!(伝説のちゃぶ台返し発動)


お久しぶりです生きてますよ?暑くて死にそうだけど生きてます!!

だがしかし意外にもリア充でアレだ、うん。


ごめんなさい(土下座)


前の記事から何ヶ月空いてんだ…!!リア充爆発しr(ry


もう少しで余裕出来そうなんです…!!
頑張りますのでもうしばし待っていただけると嬉しいです(:_;)


ちなみにこのSSは今年の2月に書いたという…何書けばいいか悩んでて下書き開いて見つけるまで完璧に忘れてt(殴★)


とりあえず生存確認だけ…!!ではでは
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