終焉のアリア【42話(5)】
公園――――
住宅街の外れにぽつんと佇む公園。砂場しか無い簡易的な公園の砂場の囲いに腰を並べる鳥と花月。電気が通っていない為公園を照らすのは闇夜に浮かぶ真っ赤な月のみ。
「大丈夫。誰に何言われてもあたしはずっと花月の味方。花月の味方があたしだけになってもあたしだけはずっと花月の味方」
「うん…」
「ほら!慰めてやったんだからいい加減顔上げる!今回慰めてやったお礼はあたしの好きなケーキ10個で許してやる!」
「ははは」
「笑って誤魔化そうとするなっ。じゃあ、あたしの好きなケーキは?」
「えっと…何だっけ。あ。それよりさ」
「…?さっき答えられたじゃん」
「え。あ、そうだよね。ごめんド忘れしちゃって」
「…?」
笑ってはいるものの、鳥の好きなケーキの種類が答えられない時から花月は目を反らすから、鳥は首を傾げた。ぎゅっ、花月の胸に顔を埋めて抱き付く鳥。
「ねぇ花月…」
「何?」
「さっき花月が風希ちゃんと話していた内容聞いちゃった。花月、風希ちゃんの反対を押し切ってまであたしと結婚したいって言ってくれてたでしょ」
「うん」
「すごく嬉しかった。花月」
花月は鳥の髪を撫でる。
「何?」
「名前呼んで」
「もう、甘えんぼうだなぁ。…お鳥姉さん」
「もう1回…」
「お鳥姉さん」
「……」
鳥は口を開いた。