逢魔時奇譚【16話(4)】
れいなはビシッ!と聖弥を指差した。
「このわたくしに対して"来やがった"とは何ですの?!全く!非常識極まりないですわ!」
「人を指差すてめぇは良いのかよ」
「わたくしは完璧ですから何でも許されますの」
「全ッッく意味が分かんねぇ」
ポケットに両手を突っ込んで水溜りの中もお構いなく歩いて行く聖弥。
「つか帰れよ。聖杯を女神からぶん取るだけのクソ雑魚な任務俺1人で目ェ瞑りながらでも楽勝、」
バシャッ!バシャッ!
「きゃああ!?どどど泥水の分散で!このわたくしにかかるなど許しませんわよ!!」
「……」
歩く度に跳ね返る水溜りの飛沫にさえ怒りをぶちまけて、水溜りを避けながらフラフラヨロヨロ歩くから、まだ遥か後方丘の麓に居るれいな。そんな彼女を丘の上からジト目で見下ろす聖弥。