逢魔時奇譚【2話(2)】
「え?祓魔?」
ピタッ…、天音は動きを止める。
「いや…してないっスけど…。はい…はい、椎名奏をぶち殺しただけで…。つか悪魔憑きを殺れば、そいつに憑いてる悪魔も消滅するんじゃないんスか?…え?」
いつも勝ち気で明るくて、弱さを見せた事の無い天音の顔がみるみる真っ青になり、冷や汗がダラダラと流れ出す。口角をヒクヒク引きつった笑みを浮かべざるを得なかった。何故なら…
「憑いてる悪魔を祓わない限り、憑かれた人間は不死身…?…マジで?」
ダダダダダダ!!直ぐ様方向転換。今来た道を全力疾走する顔が真っ青な天音。スマホは肩と顎で挟んで、通話をしたまま。
「そんなの習いましたっけ!?て事は、さっきの眼帯はまだ生きてるって事!?激ヤバッ!!だって殺れば人間も憑いてる悪魔も死ぬのがフツーじゃないっスか!??いやいやいやいや!アタシ、元帥の授業寝て…寝…ちょっと寝ましたけど!習ってないっス確実に!!はぁ?!アタシが寝てる間に授業やった!?つーかとりま、アタシ今眼帯殺った場所に戻ってる最中なんで電話切りますね?!だーーッ!分かってますーー!」