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小説『逢魔時奇譚』32話【Re;traumerei】
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逢魔時奇譚【27話(42)】
「はっぁ〜。つーかぁ」
「?」
姫子は腰に両手をあてて深い溜息を吐くと聖弥を指差し大爆笑。涙まで流して。
「お前、美園っちの元彼っしょ?!美園っちからぜ〜んぶ聞いてるんだぁ!だぁ君知ってるー!?コイツねぇいっつもツッケンドンでクールぶってるけど〜彼女と2人きりの時マジでも〜にゃんにゃんでパネェらしいよ!?彼女にべったりだし人前と2人きりとだと呼び方まで変えるらしいしぃー!●●●(ピー)だし、●●●(ピー)で●●●(ピー)なんだって〜!普段とのギャップがガチでキモくね?!真面目なだぁ君と一緒に居んなし!お前のムッツリが移っちゃうっしょ?!変態ムッツリヤロー!ギャハハ〜!ウケる!マジウケる〜!」
「っ〜〜!!」
「ひ、姫子ちゃんやめテ!本当にやめテ!!」
怒りにわなわな震える聖弥だが、ロンの恋人だから…!と、爆発しそうな怒りを何とか理性を保ち、精一杯自分を抑えるのだった。

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逢魔時奇譚【27話(41)】
「うげっ…」
「え?」
ロンの背後ガラス張りの窓には、窓に顔をくっつけて店外から2人の食べる寿司を羨ましそうに眺める横田隊の姿があったから、聖弥は顔を引きつらせる。
「どうかしましたカ?」
「いや…何でもねー…」
「トーナメント戦優勝して俺達も寿司パするぞ〜!横田隊ファイッ!オー!」
「オー!!」
窓ガラス越しにそんな声が聞こえたような…。食べ終わり、店を出て観客席へ向かい廊下を歩く聖弥とロン。
「ご馳走様でした隊長」
「おう」
「出世払いしますかラ!」
「あ?別に気にすんじゃねーよ」
「ですかラ、残りの臨時収入はれいちゃんと仲直りのランチにでも使って下さいネ!」
「あァ?!だから何でれいなが出てくるんだよ!多岐てめぇぶっ飛ばすぞ!?」
「ふふフ」
「だぁ君!」
カツン!前方から女性の甲高い声とヒール音がした。其処に現れたのはロンの彼女で邑楽隊所属の中級エクソシスト姫子。ロンは恥ずかしそうに、彼女へ手を向けて紹介する。
「あ、た、隊長!こちらがぼくの彼女で邑楽隊の一之瀬姫子ちゃんでスッ!」
「!?」
姫子を見た瞬間、聖弥の脳裏では先日図書室で美園と一緒に自分を見てケラケラ笑っていた姫子の姿が思い出されていた。
ーーこ、このデブが多岐の女だったのかよ…!ーー

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逢魔時奇譚【27話(40)】
去ろうとした碧を呼び留めて睨みつけた。
「俺の隊員コケにしてんじゃねーぞ。多岐に謝れ。まだ中級の雑魚エクソシストが」
「な〜にが"俺の隊員"だよ。馬鹿かお前?サタンに弟子入りしてそいつや他の隊員を半殺しにしたお前が今更"部下思いの優しい隊長"面ですかぁ?キッモ。一貫性の無いお馬鹿さんでちゅか〜?あぁ、そっか。お前エクソシストの成績は良くても勉学の成績が毎回ドベの馬鹿だから、一貫性も無い馬鹿なのか。あ〜可哀想可哀想。知能が無いお馬鹿さんは、能力と体力だけあればやっていけるエクソシストしか生きる道が無いんだねー?良かったですねークッソ馬鹿なお前でも成れるエクソシストっつー道があってー」
ケタケタ笑いながら店を出て行った碧達だった。するとロンはいつもの穏やかな笑みを浮かべると、食べ欠けの鮪寿司がまだあるというのに箸を置いた。
「…ありがとうございました隊長。すみませン、残すのは悪い事は分かるのですガ、もうお腹いっぱいなのでこの一貫だけ残させてもらいま、」
「食え」
聖弥は大トロなど高価な皿をロンの前に置く。
「えェ?!大トロ!?どれも高級お寿司ですヨ!?こんな高価なお寿司は隊長が食べて下さ、」
「本当はまだ食えるんだろ。あんなポンコツ野郎の事なんざ気にすんな。腹が減ったら戦はできねーっつーからな。好きなだけ食いまくれ。奢りだ」
「でモ…!」
「この前悪魔20体ぶっ倒した臨時収入が入ったんだよ。だから気にすんな。代わりにトーナメント戦で恩返ししやがれ」
「た、隊長ォ…!!」
うるうる涙を溜めた瞳で喜ぶロンだった。

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逢魔時奇譚【27話(39)】
「早くれいちゃんと仲直りできると良いですネ」
「ああ…。…って!何でそこでれいなが出てくるんだよ!!違げーし!つーか、さっきの話も何勝手に"女"って決め付けてやがるんだよ!!」
「えへへ、すみませン」
ドンッ、
「ただでさえデブいのにさぁ」
食事中のロンの背中に、通り過ぎ様わざとぶつかってきた青年の高くて嫌味たっぷりな声。聞き覚えある声に聖弥は眉間に皺を寄せて顔を上げ、ロンはキョトンとして振り向く。
「まーたそんなに食ったら更にデブるんじゃん?ましてやこの後トーナメントがあるってーのに考えたら〜?まっ。腹パンな君がデブって動き鈍くなってくれた方が、試合にあたった時俺ら有利だから好都合だけどね?」
右側が青、左側が白といった奇抜な髪色をした青年【木更津 碧(キサラヅ アオイ)】が居た。彼は青野隊所属の中級エクソシストで、聖弥と美園の高校時代の同級生。その隣の茶髪でいかにもな不良男子も同級生で、阿波隊所属の中級エクソシスト。高校時代を思い出しつつ、碧を睨みつける聖弥。
「うっわ。そんな怖い顔すんなって。お前ただでさえ目つき悪りぃのに、サタンの目が加わって更に目つき悪るくなってるんだからさぁ」
「俺達、神堂の目だけで殺されたくねぇって!」
「なー。あははは」
「ギャハハ!まっ。おいちーお寿司た〜くさん食べて鈍足になってよ。スマートでハイスピードな碧君が試合でギッタンギッタンにしてやるからさぁ。神堂隊のおデブく〜ん。あははは!」
バキッ!割り箸をへし折った聖弥。
「木更津てめぇ」
「!」
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