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逢魔時奇譚【23話(9)】
その頃の聖弥ーーーーーー
バトルシューズの速度だけでは追い付かれてしまうから天使の羽も使い、高速度で飛び、ハラエ区上空を飛んでいた。
『どうも感じ得た事の無い禍々しさを感じる場所を本部の探知器が感知してな。隊長格のお前達に応援を頼みたいのじゃ。ハラエ区の海岸沿いにある外国人墓地の廃教会じゃ』
通信器から洩れていた元帥の言葉に、眉間に皺を寄せて顔を歪めた。
「チィッ!クッソが!」
すると、海岸沿い外国人墓地の中に聳え立つ古びた廃教会が見えてきた。

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逢魔時奇譚【23話(8)】
「…ハッ!」
ペラペラと話してしまった聖弥はハッ!とする。その隣では横田がニヤニヤ。だからバツが悪くなった聖弥はギュン!!と加速して飛び、横田を引き離す…が、
「ほ〜〜ん?神堂お前、れいな様の為に危険を顧みず敵の弟子になったってワケねぇ〜〜?」
あっさり追い付き並走してニヤニヤしながら自分の顎を触る横田に、聖弥の中で何かがブチッ!と音をたてて切れた。
「横田てめぇ!!ぶっ殺すぞ!!」
「はいは〜い。できるもんならね〜」
「てんめぇ…!!」
元帥から隊長達への通信(聖弥以外に)。この通信は、外へも洩れている為、通信がきていない聖弥にも聞こえている。
「京都から悪魔の反応が消えたようじゃな。本部からの探知器が、そう伝えておる。皆の者ご苦労じゃった。割込む取り敢えずお前達は神堂を捕縛し、至急ハラエへ帰還せい」
「悪魔ですか?」
「…いや。どうも感じ得た事の無い禍々しさを感じる場所を本部の探知器が感知してな。隊長格のお前達に応援を頼みたいのじゃ」
「80年以上生きておられる元帥でも今までに感じた事の無い?!そりゃまずい!で?探知器が感知する場所は?」
「ハラエ区の海岸沿いにある外国人墓地の廃教会じゃ」
「!!」
ドクン…!!筒抜けの元帥のその言葉に、聖弥の目は見開き、鼓動が大きく鳴った。
「じゃからお前達は今すぐ其処へ、」
ヒュン!隊長勢の合間を右翼で飛び立って行った1人の影があった。だから隊長勢が一斉にそちらを向く。彼らの瞳に映るのは…
「神堂!!」
堕天使の右翼で飛び去って行く聖弥の後ろ姿。バトルシューズの速さなんてものではないもっと高速度で飛び去って行く聖弥を、通信を繋げたままの隊長勢が追い掛け出す。
「どうしたお前達。神堂が何か仕出かしたのか?」
通信越しの元帥にも隊長勢の騒々しさは筒抜け。だから、問いかける。
「ちょいっとね。まっ。やんちゃなお子ちゃまの扱いなら俺達大人な隊長勢は慣れっこですから、元帥はな〜んも心配しないで本部で優雅にお茶でも満喫していて下さいよっ!す〜ぐに神堂を連れて帰りますからっ☆」
しかし隊長達は聖弥を見失ってしまった。

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逢魔時奇譚【23話(7)】
黒い靄となってれいなの身体から出て行くだけで死滅しないサタンに、聖弥は眉間に皺を寄せた。その間にも黒い靄となったサタンは叫びながら逃げていく。「ァ"ア"ア"ア"ァ"ア"ア"!!」
「チッ!死なねぇだと?これじゃあ祓魔できねぇじゃねぇか」
「神堂!手伝うぞ!」
「あ?」
すると真っ先に横田が加勢にやって来た。逃げる黒い靄化したサタンを、聖弥と並んで追い掛け出す。
「邪魔だ失せろ下等生物」
「ったく〜!サタンの弟子になってサタンを殺す機会を伺っていたなら、ちゃんとそう言いなさいっての〜!力が欲しいから〜とか最強になる為〜とか豪語しておいて神堂お前実は、良い奴でした〜パターンかっ!けど!今度からはもう祓の為に、サタンの弟子になってまで666を殲滅させようなんて危険なマネはするなよ〜?」
「違げーよ。祓の為じゃねぇ。入団前俺を散々馬鹿にしたエクソシスト共や孤児院の奴らを見返す為に力が欲しかっただけだ。まあ一番の理由はサタンと会った日、あいつがれいなの首を狙ってたから。れいなを殺さない代わりにエクソシストの情報を流すっつー取引をサタンとしただけ、」
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