タイトルなし

終焉のアリア【32話(5)】
「くっ…逃げ足は速いようだな」
開きっぱなしのトイレ内の小窓から冷たい夜風が吹いているだけで、トイレ内には既に空の姿は無かった。
「外へまわるぞ」
「うん!」
「ふぅん…あ"ー!!俺のチャリ無ぇし!」
ハロルド達4人が外へ出ると、其処に停めておいた大学生アルバイトの内1人の自転車が無くなっていた。
「鍵つけておいたのに!」
「恐らく雨岬が盗んでその自転車を使い、逃げたのだろう」
「うん、そうだね」
「まだそう遠くへは逃げられないはず。追うぞ、ハロルド!」
「うん!」
真っ暗な夜空の下、何処へ逃げたかも分からない空を追う為走り去って行ったハロルドとファンだった。

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終焉のアリア【32話(4)】
バタン!!トイレへと駆け込んだ空。
「逃げたという事はあの少年はやはりか。追うぞ、ハロルド」
「うん」
「どうしまし…って、あれ?!佐伯は?」
「あ…あー!おっさん達まーた来たんですか?つか佐伯は?居なくね?」」
騒々しさを聞き付けて渋々店内へ顔を出した大学生アルバイト2人は、ハロルドとファンを見て思い出す。ハロルドとファンはトイレの扉を開き、更に中の扉のノブを回す。ガチャ、ガチャ
「鍵がかかっているよ」
「ハロルド。下がっていろ」
「え、」
扉にかざしたファンの左手の平から噴いた炎で一瞬にして扉を焼き払ったファン。キィッ…、焼けて鍵があいた扉を2人が開いた。

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終焉のアリア【32話(3)】
「…すみません。体調が優れないので早退します」
「はあ?!昨日から調子乗ってんじゃねぇぞ佐伯。ピンピンしてんじゃねぇか。どこがどう優れないんだ?言ってみろ。優れないのはお前のココだろ?」
「アハハ!だな〜」
「くっ…!」
「あのー、すみませんレジお願いしまーす」
「おい。店の方から客の声するぞ。ほら、行ってこいよ佐伯!」
「っ…!」
背中を蹴られ、無理矢理店内へ出された空。下を向いたままだが、其処に2人の人間が居る気配を体が震える程感じ取れる。
「すみませんレジお願いしま、」
何と空はレジを出て客2人の脇を下を向いたまま走り去った

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終焉のアリア【32話(2)】
翌日19時00分、コンビニ――――
「休憩終わります」
大学生アルバイトと入れ替わり立ち替わり、休憩を終えた佐伯涼…基、空がレジに立つ。ピンポーン、ピンポーン
「いらっしゃいま、…!!」
チャイムと同時に自動ドアが開いて来店して来た2人組の客を見た瞬間、空の顔が凍り付く。客2人は眼鏡やサングラスをかけているが、ずっと共に行動してきたから空には彼らが誰なのか一目で分かった。ハロルドとファンだ。
ガタン!
「何だよ佐伯ー」
慌てて事務所へ駆け込んだ空に、夕食休憩中の大学生アルバイト2人が嫌そうに振り向く。

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終焉のアリア【32話:天の邪鬼(1)】
地面に炎の花が咲き、空まで燃え盛る火の海の中。足元にあるのは真っ赤な血に濡れた仲間達の遺体。
「皆いなくなっちゃう、皆いなくなっちゃう、皆いなくなっちゃう!」
ひたすら逃げる鳥。
「お姉ちゃんもゲームオーバーだよ」
「ひっ…!」
鳥の前に現れたのはあの日初めて見た化物。人間の皮をかぶった化物シルヴェルトリフェミア。
――もう駄目…!――
死を受け入れた。
ドスッ!!辺りにMAD特有の緑色をした血飛沫が上がる。
「…?」
音がして恐る恐る振り向く。其処には、シルヴェルトリフェミアの頭が転がってがいて。魍魎を右手に握って、瓦礫の中1人、立っていたのは白い髪の少年…
「君は…!」
これは鳥が見ていた夢だった。しかしやけにリアルな夢だった…。
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