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症候群本編【73話】
相変わらず、学校の先生に呼び出されたがなかなか教務室に入れずにいる小学生のように心底嫌そうな顔をして扉を見上げた。
「くっそー!取敢えず挨拶すれば良いんだろ?今日はそれだけで良いって事だよな?…多分」
すうっ…。左胸に手をあてて息を吸い込む。ぱちっと目を開きまだ冷や汗伝わせながらも顔を上げてノブを回して扉を開いた。
「失礼しま〜、」
ゴツン!
「ゴフッ!!」
扉を開いた瞬間。バッシュ目掛けて勢い良く飛んできた1冊の分厚い本が彼に直撃

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症候群本編【73話】
【国際連盟軍代表会議室】
奥へ進めば、看板にそう掲げられていた
「それにしても…はぁ〜。ロマンも母ちゃんも、"国際連盟軍各国代表の初めての顔合わせだからしっかりするんだぞ"って俺に言ってさ!そんなに俺で不安なら他のおっさん達が行けよって感じだよなぁ。だってさ、国際連盟軍っつーいかにもお堅い連盟の代表だぜ?きっとこーんなサンタクロースみたいな髭生やしたおっさんとか、眉までつり上がってる頑固オヤジとかばっかりだろ!?そんな所に俺みたいなイケメンでピチピチの23歳が居たらぜーってぇ"此処は君のような若造が来る場所ではない!"とか嫌味言われるだけだし!」
目をつり上げ、勝手に想像した各国代表の典型的な怖い中年男性の顔や低い声を真似して1人2役をしたり…心の底から代表会議に出る事が嫌なバッシュ。そんな1人芝居をしている間にも…
「げっ…着いちゃったよ…」
この先は行き止まり。その行き止まりの部屋こそが会議室。【国際連盟軍代表会議室】と扉にでかでか英語で貼り出されている。

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症候群本編【73話】
1年前―――アメリカ合衆国ワシントン国際連盟軍本部。
「はぁ〜何で俺みたいなアホをこんなお堅い連盟の代表に任命したんだよロマンの馬鹿ヤロー!」
国際連盟軍発足直後。今日はアメリカが発足したルネを鎮圧させる事を目的としたこの軍隊に加盟した各国の代表が本拠地である此処ワシントンへ集まる日。この時点ではルネや公にはまだ発足を知らせていなかった為、平穏な時間を送っている此処アメリカ。
近代的な高層ビルが立ち並ぶワシントンの中でも一際目立つ超高層ビル。此処が本日の集会場。たくさんの書類を脇に抱えたアンデグラウンド王国代表バッシュはエレベーターの中で1人。
「はぁ〜。ロマンの側近に軍の将軍に国際連盟軍の代表…あいつらは俺を過労死させる気かっつーの!」
ポーン、21階のボタンが点滅すればようやくエレベーターのドアが開く。
「はぁ…」
また一つ溜息を吐いて、鉛を括り付けたように重い足を引き摺りながらエレベーターから降りた。
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