タイトルなし

症候群本編【73話】
「……」
「しかし残念だ。君の相手をしたいのは山々ですが…少将。さっきの状態では今頃、助かる命も助からなくなっているかもしれませんねぇ。ましてやアンデグラウンド軍に拾われたら殺されてしまうでしょう。脳天をぶち抜かれて…ね!」
「っ…!くそっ!!」
目の前の敵を殺したい。しかしバッシュは歯をギリッ…!と噛み締めると、トーマスからサーベルを離して、ロゼッタ機が落下した場所へと猛スピードで急降下して行く。

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症候群本編【73話】
「女のクセに出しゃばる少将が悪い。私は何も悪くはない。そうだと思いませんかバッ、」
ドッ!
「おっと。君の逆鱗に触れたようですね」
ただ無言で俯いたまま、通常時のサーベルでトーマス機を攻撃したバッシュ。しかし盾で受け止められてしまう。

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症候群本編【73話】
「しかし残念だ。少将のそんな吐き気がする程純粋な気持ちが女王陛下に届く前に経緯を改竄されてしまった。我が軍の優秀な軍人に、ね。少将がアンデグラウンド軍に我が軍の情報を漏洩させた理由。それは、同じ国際連盟軍代表であるバッシュ。君に好意を寄せたが為に少将はイギリス軍の戦略をアンデグラウンドへ漏洩させたのだ…と改竄されてしまったのですよ。お可哀想に!私が改竄したのです。先日少将が君と会っている写真をあたかも互いが恋人同士かのように合成して…ね。まあ、そうでなくとも少将と君は以前から、同僚の枠を越えて仲睦まじかったようですからね。ですからこの戦場に少将の味方は誰1人としていない。いや、この世界にはもういないと言った方が適切でしょうね」
「……」

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症候群本編【73話】
「っ…!!」
ロゼッタの笑顔が蘇って、バッシュの全身から血の気が引いた。
「な…ならどうして仲間同士で殺し合った!!」
「まあまあ。そうカッカなさらず。理由は簡単。少将は我が軍の機密情報をアンデグラウンド軍へ漏洩した。裏切り者は始末しなくてはいけませんよね?ただそれだけの事。君ならご存知でしょう?ロゼッタ少将からアンデグラウンド王国殲滅作戦の戦略を譲渡された君なら。ねぇ?」
「っ…!!」
「ははっ、図星といったところでしょうか。しかしここからが面白い。少将が我軍の情報をアンデグラウンド軍へ漏洩した理由は、同盟国であり互いに国際連盟軍でもあるアンデグラウンド王国を支配してまで母国を拡大させようと計画している女王陛下が圧倒された我が軍を見てこんな卑劣な行為をやめてくれると思ったから。アンデグラウンド軍へこちらの戦略を流せば、勿論アンデグラウンド軍が優位になりますからねぇ」
「なっ…んだよそれ…」
「おや?ご存知ではありませんでしたか?」

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症候群本編【73話】
「トーマスか!!」
「先程のイギリス軍戦闘機を追い掛けなくて宜しいのですか?今まで君が戦っていた相手はロゼッタ少将だったのですが」
「…は?」
目は見開き、呆然のバッシュ。ドクン…ドクン…バッシュの心音が深い所から聞こえる。脳裏では、たった今、大破し落下していったイギリス軍戦闘機の姿を思い出す。
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