タイトルなし

終焉のアリア【E.D.B543】
20:48――――
結局信じてはもらえなかったが、明日家族全員で逃げる用に愛車を実家へ置いてきた。人通りの無い街灯が立ち並ぶ夜道をマンションへ向かいながら歩くハロルド。
ハロルド「はぁ…。結局信じてもらえなかったな…。お父さんにもお母さんにもお姉ちゃんにもお義兄さんにもエミリアちゃんにも…園長にも。それもそうだよね…。突然"明日地球が異星人に侵略されます""僕は未来から来たんです"なんて言われたら冗談にしか思えないよね…。僕が皆の立場だったらきっとそう思うな…」
ぽん、ハロルドの肩に背後からアリスの手が乗る。
アリス「なーんだよ。MADの事も、此処が過去で自分は未来から来たっつー事も全部思い出していやがるんじゃねぇか。ならさっさと帰ろうぜクソ坊っちゃん」
ハロルド「…えっ」
アリス「よっ」
振り向くと戦友アリスとファンが立っていた。

タイトルなし

終焉のアリア【E.D.B542】
エミリア「強いお兄ちゃんがエミリアを守ってくれるからエミリアはな〜んにも怖くないよっ?」
ハロルド「…!!」
2年前の9月13日、エミリアはハロルドの目の前でMADに食い殺された。守れなかった。…だが此処は過去。2年前の9月12日。だから、何も知らない元気なエミリアが微笑みかけてくる。
ハロルド「うん!そうだよ〜!怖い怖いオバケが来てもだ〜いじょうぶ!僕がぜ〜んぶ倒してエミリアちゃんを守るからね〜!」
エミリア「やっぱり!だってお兄ちゃんは強くて優しいもんね!怖い怖いオバケが来てもエミリアを守ってねっ?」
ハロルド「うん!大丈夫だよ!僕がエミリアちゃんを守るよ〜…絶対に…!!」
ギリッ…!歯を噛み締め、自分自身に言い聞かせながら力強く言った。

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終焉のアリア【E.D.B541】
実家――――
ハロルド「明日地球は異星からやって来たMADっていう異星人に侵略されるんだよ!だから皆で僻地へ逃げよう!」
ハロルドの実家でいつもの穏やかな晩餐が繰り広げられていた。しかしその時、ハロルドが口にした言葉に両親、姉、義兄はキョトン…とする。直後、彼らからは笑いが起きる。
ミシェル「ふふふ。ハロったら。保育士のお勉強に熱心になり過ぎて、子供達が好きなアニメと現実世界との区別がつかなくなっちゃったのね困った子だわ」
ウィルヘルム「ははは。そんな言い方をするものではないよミシェル。ハロルド君は園児が見るアニメをいつもチェックして、園児達と話を合わせる努力をしている立派な子じゃないか。ただ、勉強熱心になり過ぎて現実世界との区別を少し間違えてしまっただけさ」
ハロルド「ち、違うよお姉ちゃん!お義兄さんも違います!これはアニメなんかじゃない、本当の事なんです!僕は2年後の世界から来ました!2年後の世界は、地球人を食料とするMADという緑色に赤い目玉の怪物がは蔓延っていて、僕はMADを倒す為の組織EMS軍に所属していて、」
父「ハロルド。エミリアが怖がってしまうよ。怪物や私達を食べるだのそういう話はエミリアの前ではやめなさい」
母「そうよ。可愛い孫が泣く姿を見たくないわ」
ハロルド「違うよお父さん!お母さん!本当なんだ!見て!こういう怪物が明日地球を侵略しにやって来るんだ!」
MADを描いた紙を両親達に見せるハロルド。
父「ハロルド。いい加減にしないと父さんも怒るぞ」
ハロルド「どうして信じてくれないの!?早く逃げないと!明日…明日僕は…!!」
エミリア「怖い怖いオバケが明日来るの?でも、」
ぐいっ、
ハロルド「!」
ハロルドの服の裾を引っ張るエミリア。

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終焉のアリア【E.D.B540】
園長「あらあら。ハロルド先生はいつも子供達に大人気ね。保護者の皆さんからもお褒め頂いているのよ。先生はこの仕事が天職だわ」
ハロルド「あ…あの…園長…。一つお話が有るのですけれど…」
園長「なぁに?そんなに畏まらないで。何でも話してごらんなさい」
ハロルド「ありがとう…ございます…。あの…し、信じてもらえないかもしれないのですけれど…」
園長「え?」
ハロルド「明日、園を休園にして下さい。明日…9月13日地球は、異星からやって来たMADという異星人に侵略されてこの園も襲撃に合うんです…!!」

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終焉のアリア【E.D.B539】
ハロルド「ありがとう〜。わ〜。美味しそうだね〜エミリアちゃんお料理上手だ〜」
エミリア「エミリアちゃんじゃないよっ!エミリアがママでお兄ちゃんがパパなの!」
ハロルド「そうだった!ごめんね。わ〜僕のお嫁さんはお料理上手だな〜」
エミリア「うふふ〜そうでしょぉ〜♪プリンもありますよ〜♪」
ハロルド「わぁ!デザートまであるの?自慢のお嫁さんだねっ」
男児「あ〜エミリアちゃんまたハロルドせんせーと遊んでるいいなぁ〜」
女児「エミリアちゃんばっかりハロルド先生を独り占めしてズルいよ〜」
ぐいぐい引っ張る園児達にたじたじながらも、子供が大好きなハロルドは、園児達が自分と遊びたいと思ってくれる事が心から嬉しい。
男児「せんせー今日は僕と野球しよう!」
女児「その前に私とうさぎさんでお話しよう♪」
ハロルド「わっ、わっ。待って待って。トム君、リリナちゃん、ジャンケンで勝った方と最初に遊ぶからね」
エミリア「え〜ん!エミリアのお兄ちゃんとらないでよ〜!!(泣)」
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