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730 題詠「停」

一時停止は唐突にやって来る 観たい映画は観た方が良い

729 黄金の蓮の貴女へ

白蓮の実に抱かれし歌声は 永久に未来に 現在にも響く

黄金の果実の香して 声がして 君の笑顔が満ちて 色界

清らなる君の生命に香を移し 真白くひかる茉莉花の花

728 題詠「読」

手の皺に検査結果は読み取れず 待合室の冷えていく午後

読点をぽつりぽつりと置くように枝豆を摘む話の途中

727

堪えがたき時堪える為
空想の中 幾度も母を死なしむ

726

皮一枚 隔てただけのたましひに 怖れて姉の腹を触れず

725

仏花には見えねどもよし 鶏頭の赤はあの日の君の肌色

724

無差別大量殺人犯と私との符合多くあり

何かやる いずれ私も いずれなにかかならず

723

電車とは縁なき街に住み居りて 人身事故はテレビの噂

722

人型の獣に生まれ 人に手を差し伸べられて 喰い千切るのみ

721

今日死なむ、明日死なむと笑いつつ
百まで生きて 歌を詠みたし

720

来世あらば 幼子の内に 歌を覚え
初めて見しもの すべて歌にせむ

719

日の当たる畔に二三の彼岸花
淡く素朴な野の花に見ゆ

718

花を見たし、花詠みたしと歌人気取り
花の名前も知らぬくせして

717

九月一日 日暮れと共に鳴き始む
庭の鈴虫 律儀な男

716

牧水の歌を数読み 此の夜のミルク紅茶はちびちびとやる

715

開会し閉会したる祭典に吾関せずして健やかなりき

714

八月の野分は往にて風の中に夏なまぬるく吹き戻りたり

713

死ぬつもりで眺めてみるとこの部屋は紐状のものが其処此処にある

712

旅人よ 夜と朝の境目は
君が帽子を追いて移ろう

711

星よ、今まさに燃ゆるべし
終末は逃れられないものでなくては
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