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秋空のガレット・デ・ロワ

子供に子供扱いされるロールをしてみたくて出しましたが、何故か最後はちょっだけ真面目な感じで締めてしまいました。

私個人としては、ああいった“しんみり”というか“しっとり”としたロールは少し苦手だったりします。

嫌いな訳ではないのですが、どうにも恥ずかしくなってしまって。

私のPCにドラマ性が無いのは、その辺りが原因です。

照れちゃうからね。

恥ずかしいからね。

ジタバタしちゃうからね。

……こほん。

アルーシャは“どうしようもない事”があるのは分かっていても、それでも出来る限りは死に直面したくないという感情があって、それが関係してか自分から率先して生体錬成を行う事はありません。

ただでさえエルフという長命な種族なので、短命なモノ、共に歩める期間が極端に短い存在を造るのに抵抗がある訳です。

実を言えば、アルーシャは仕事柄もあって知り合いは多いのですが、友人はそれほど居なかったりします。

小さな頃、両親がまだ健在だった頃はもっと友人も居たのですが、両親を亡くした事で「この人達も自分より先に死んでしまうのかな……」と思ってしまい、怖くなったのが原因。

だからと言って特別に友人との付き合いを忌避した訳ではないのですが、忙しいのも相俟って段々と疎遠になっていった、と。

両親が亡くなってしまったために嫌でも大人にならざるを得ず、然りとて子供である事には変わらない、と何とも面倒な生き方をしている子だったりします。

自警団員として活動している時によく『守る』という言葉を口にしているのも、疎遠になってしまったとはいえ今でも大切に思っている友人達や、街の人達のことが大好きだからで。

その大好きな“誰か達”を守るためなら多少の無茶も厭いませんが、それでも死ぬ気は無かったり。

自分が死んでしまったら、自分の事を愛してくれた人達に自分が感じた悲しみを与えてしまうのが分かっているので、その信条と心情は『傷は幾らでも負う覚悟があるけれど、死ぬ気は一切無い。生きて大好きな人達の元に帰るのが自分の覚悟』と決めています。

なので同じ自警団員や冒険者の人には、出来うる限り『気を付けて』とか『無茶はしないように』と声を掛けるようにしています。

それに従ってくれるかは別として、です。

先程も書きましたが、アルーシャは時に“どうしようもない事”や“理不尽で避けようのない事”が起きるのを理解していますから。

理性と感情の板挟み。

私がアルーシャと同じ年の頃に同じような境遇に置かれたら、間違いなく毎日メソメソ泣いて無駄に過ごしていることでしょう。

でもアルーシャも、家憑き妖精達や友人が居なかったら心が折れてたでしょうね。

元々宿屋の手伝いをしていて多少は大人びていたとはいえ、中身はただの背伸びしたがりな思春期の女の子ですから。

と真面目な話をしてムズムズしてきたので、少しどうでもいいアルーシャの設定でも。

アルーシャのお店は錬金工房ですが、月の儲けは、あの馬鹿みたいに値段の張る馬ゴーレムを数体は造り出せるくらいあります。

と言ってもあの値段そのままではなく、材料費だけの計算ですが。

何故そんなに儲けているのかと言うと、定期的にエンチャントをしている顧客(店舗含む)や冒険者の顧客(大体がリピーター)等が、かなりの数居るからです。

たまに忘れてしまいますが、アルーシャの家系はかなり長い間ペティットで暮らしているので、顧客や取引相手の数が相当に膨らんでいたりします。

なにせ初代が本屋、次が武具屋、その次が宿屋で、現在が錬金工房ですから、取引相手のバラエティも豊かになろうというものです。

特に武具屋時代と宿屋時代には多くの冒険者(主にエルフ)とパイプを繋いでいるので、食いっぱぐれる事がない訳です。

と言っても冒険者の数も相当な筈ですから、よくても『知る人ぞ知る』程度の知名度でしょうけれど。

友人であるナシラの両親も元冒険者ですしね。

アルーシャはコネクションによって生かされています。

しかし、商品の仕入れに、エンチャント作業に、アイテムの製作に、学業に、自警団の仕事に、街のイベントに、たまの冒険にと、アルーシャがどうやって時間を調節しているのか不思議になります。

いつか過労で倒れるんじゃなかろうか?

いやでもレルス氏にも言いましたが、ちゃんと余暇は取っているので大丈夫です。

……余暇、取れるのかな、このスケジュール。

まあたぶん仕入れと店番、出店イベントなんかは家憑き妖精達が率先して代わってくれているのではないかと。

と言いますか、これはグータラな私でも代わるのを申し出るレベルです。

治癒能力がある使い魔を引き当てたのも、ダイスの女神様が「少し癒されなさい」と言って下さっているのかもしれません。

回復属性だし、疲労や病気もある程度は回復できるって事でいいですよね?

そして最後の最後になって言いますが、アルーシャの配っている『ガレット・デ・ロワ』にはフェーブ(陶器の人形)が入っていないので、ただの小さなアップルパイとほとんど違いがありません。

それでも欲しいという方が居りましたら、是非とも『トリック・オア・トリート』と仰って下さい。

勿論、小さな贈り物の交換でも構いません。

まだ二つも残ってますしね。

でも『ロールを回したーい』なんて予定を立ててみても、それが叶うかは未定なんですけどね。

あーうー、月曜辺りからから忙しくなるのかなぁ……。
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