今日は曇っていて、昼間も寒かった。今も何か羽織りたいくらい。先週は台風で暑かったのに風邪ひきそう!!

 さて、今夜は十五夜。月を見ながら落語を聞くなんて如何でしょうか?
 『風とロック芋煮会』の立川談春師匠の落語が二年ぶりにあったのだが、私は残念なことにチケットが取れず観ることが出来なかった。どんな演目をやったのか調べたら『人情八百屋』だという。
 この『人情八百屋』は七代目立川談志師匠の得意とする演目で古典落語の名作の一つである。ストーリーをちょっとだけ書いてみる。

 日本橋茅場町。何日か前、商いに出かけている時、貧乏長屋の女将さんに商売ものの野菜と何某かのお金を渡した八百屋。その後どうなったか気になってまた貧乏長屋の一家の元へ行ってみると夫婦は既に死んでいて、子どもたちは無事だという。子どもたちを鳶(とび)の頭が預かっていることを長屋の住人から知らされる。しかも八百屋がお金を置いていったのが仇となり、因業大家に取り上げられ、絶望した夫婦は心中してしまう。あまりのショックを受けた八百屋は、鳶の頭と相談し、子どもたちを引き取ることにする。
 長屋の住人は彼が一家を助けた八百屋だと知らず、傷つくようなことを言うわけ。ようやく誤解が解けてあの時の八百屋だとわかる場面がなかなかいい。

 談志師匠のお弟子さんのビートたけしさんも立川梅春としてこの噺を披露したこともある。とても下町のお節介ぶりが溢れていて、ちょっと涙が出てくる噺なのだ。これぞ談志落語。長屋の住人の活き活きとした暮らしぶりも窺える人情噺。
 『風とロック芋煮会』ではどんな風に味つけされたかわからないか、観た人はよかったと言っていた。サゲのあと、最後に「(芋野球を見に)早く行きたいだろ?行きな!出ていきな!」と笑いを誘ったらしい(笑)。談春師匠らしいや!

七代目立川談志『人情八百屋』youtu.be




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