私が寝ている間、80ミリ近くの雨が降ったみたいだ。まだ足りないとは思うけど、降らないよりはずっと良いと思うことにした。梅雨までに何とか凌げればね。

 「雨の日は電話のベルも湿って聞こえる」と言ったのは大好きな向田邦子先生。家の固定電話はめっきり鳴らなくなった。たまにかかってくるのは通販やネットの勧誘ぐらい。親戚で何かあっても大概は携帯の方にかかってくるから、家の電話が鳴っても居留守で誤魔化してしまうことが多い。父の古い知り合いの別荘を父が建てたご縁で、次兄が草刈りを引き継いでいて、謝礼にいろいろ送られてくるので家の電話でお礼の電話をするぐらいで滅多に使わない。そのせいか、電話のボタンが硬くなり押しにくくなって面倒なことになっている。電話機を新しいのに買い替えるか悩んでいるが、すぐにまた忘れてどうでも良くなる。今の時代、家の固定電話をフルで使うお宅は少ないだろうし、持たなくなったというお宅も増えただろう。

 私が家の固定電話をよく使ったのは親友が仙台の予備校に行ってる時だったろうか。手紙の代わりにFAXでやり取りしていた。親友は一人暮らしを満喫し、いろんな人のライブに行きまくっていた。私がコレクターズにハマるきっかけになったのも親友にライブを誘われたからだし、私たちはブレイク前のMr.Children、スガシカオさん、及川光博さんなどはライブ後に打ち上げに混ぜてもらえるくらいお馴染みのお客になっていた。それから親友は日芸(日大芸術学部)に入ってからもFAXのやり取りは続き、親友と会うのも都心のライブが多くなった。1995年頃か。それから少したってPHSから携帯電話となり、家の固定電話は使わなくなる。たまに仕事の依頼でFAXが届くくらい。FAXも未だに私はシステムが理解できない。未だに書いたものが相手に届くというのが魔法のようにしか思えないから、相手に届く瞬間を見てみたいと思うくらい不思議(笑)。
 家の物置に、昔使っていたダイヤル式の黒電話がまだ黒々と光らせて存在感を見せている。この黒電話は二台あり、有線のもある。使わなくなったのは私が小学生の頃だろう。プッシュフォン、そしてコードレス電話に変わり、懐かしい思い出が語り尽くせないほどそれぞれあるのである。
 今は携帯電話の便利さにすっかり慣れたが、固定電話が再び生活の中で活躍する時が来るのだろうか?昔みたいにドキドキしながら電話のダイヤルを回したのが懐かしい。







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