昨日からまたもや電池が切れて、よく眠った。昨日はなかなか寝つけなく、朝の九時前になって睡魔がやってきた。
 それまで内田裕也さんの訃報で、ネットをあちこち見てまわった。

 「ロックのカリスマ」とニュースで伝えたせいで「内田裕也さんのヒット曲ってなんだろう?」「内田裕也さんが歌っているのを見たことがない」とあちこちで目にした。内田裕也さんのヒット曲は『コミック雑誌なんかいらない!』とか子分の安岡力也さんに提供した『ホタテのロックンロール』があるじゃないか(笑)。まあ私も古い映画で歌ってるのや、毎年テレビで放送される内田裕也主催『ニューイヤーワールドロック・フェスティバル』で歌っているのしか観たことがないや。あとビートルズの武道館で前座をした時の尾藤イサオさんと「♪Welcome Beatles Welcome Beatles」って歌うやつ。多分YouTubeにあるはず。(あった!これだ!
ザ・ビートルズ 日本公演 前座全長版 ザ・ドリフターズ 内田裕也
youtu.be )

 それと彼がプロデュースし故ジョー山中さんとボーカルを担当したフラワー・トラベリン・バンドはカナダで大成功し、デビッド・ボウイから「活動拠点はニューヨークにしなよ!」と勧められたことは欧米でもとても有名である。このバンドは今聴いてもめちゃくちゃ格好いい。私はSuchmos聴くよりもフラワー・トラベリン・バンドをお勧めしたいよ。演奏が半端なく凄いのだ!ロックンロール的に言うと「ぶっ飛んでる」ってやつ(笑)。
♪『香り』Flower Travellin' Band
www.youtube.com

 内田裕也さんはミュージシャンというよりは興行屋やプロデューサーがメインだった人。戦後、イベンターがない時代にアメリカやイギリスからバンドをブッキングして来日公演の主催をやっていた。とにかく交渉が上手くて、数々の伝説のバンドが日本でコンサートをした。例えば、ボブ・マーリー、ニューヨークドールズ、ジェフ・ベックなんかもいち早く日本に招いた。いちばんの功績はフランク・ザッパの来日公演だろう。どういう伝で彼らを来日させてたかわからないが今から思うと凄いわ。海外でもなかなかライブを見るチャンスは限られてたはずだから奇跡の交渉と言われている。それからレイ・チャールズを来日させるもリハーサルの時に喧嘩して険悪になったり、オノ・ヨーコさんからは度々叱られた裕也さん(笑)。
 あとは今の日本の音楽シーンで大御所と言われている人たちを多く発掘してデビューさせている。沢田研二さんがいたタイガースは最初は内田裕也とタイガースというバンドだった。それからシーナ&ロケッツ、矢沢永吉さんのいたキャロルなどあの辺のミュージシャンのほとんどは内田裕也さんがレコード会社へ売り込んでデビューさせた。
 そして俳優としての内田裕也さんは数々の映画に出演している。自ら脚本主演した『コミック雑誌なんかいらない!』はワイドショーのリポーターに扮し、当時話題の人に体当たりして大きな話題になった。あのロス疑惑の三浦和義氏に会いに行きいろいろ質問してみたり、神田正輝さんと松田聖子さんの結婚式をやっている最中に松田聖子さんの元恋人郷ひろみさんに突撃したり、ビートたけしさんが豊田商事会長殺害事件を再現して内田裕也さんが実況リポートしたりと、もう凄かった!(笑)
 個人的に私は『水のないプール』、宮沢りえさんと共演した『エロティックな関係』の内田裕也さんがもう一度観たい。でも地上波では放送できなさそうな内容である(笑)。

 いつの間にか彼のそうした歴史は忘れ去られ、樹木希林さんとの奇妙な夫婦関係と度々の奇行だけが注目されてしまっていた内田裕也さん。樹木希林さんが「もういらっしゃいよ!」と迎えに来たのだろうか。向こうでも喧嘩したりしながら二人でいるのだろうか。
ロックンロール!!安らかに。







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