東京で初雪が降ったので福島でも雪降った?と、LINEが来たりしたが、こちらは良い天気だった。この冬は例年よりも雪が少ない。日本海側で大雪の時は太平洋側は雪が少なく暖冬。逆も然り。雪が少ない年は冷夏になるものだが、今年はどうなるだろう。

 毎年、年明けの今頃になると思い出すことがある。あれは私が小学生の時分だろう。夕方、おじいちゃんのお豆腐屋さんがラッパを鳴らして売りに来た。いつも両親が話し掛け、お豆腐を一丁か二丁買うのだが、おじいちゃんは全部売りきらないと奥さんに叱られ家に入れてもらえなくなるらしく、オマケに何丁もくれるのである。痩せこけたおじいちゃんは見るからに気が弱そうで、お豆腐を掴む手がいつも震えていたが冬の寒さも相まって震えが大きく崩してしまう(笑)。余程おっかない顔の奥さんなんだろうなと、おじいちゃんが去った後わが家はみんなで想像していた。
 お豆腐売りはそのおじいちゃんがやめた後は見かけなくなり、大きなスーパーが出来たのでお豆腐屋さんには縁がない。他にも軽トラックでフルーツや食料品を売りに来る人もいたが、スーパーが出来てから来なくなった。食料品を売りに来るというのがいかにも田舎らしい光景だったが、両親が愛想良く付き合うものだから色々売りに来ていた。
 この当時までの都会では毎日、商店街に買い物へ行くのが当たり前だったそうだが、毎日買い物するなんて不経済ではないかってずっと思っていたが、これは電気の冷蔵庫がなかった時代の名残りで、新鮮なものはその日のうちに食べる習慣からだそうだ。と考えると、お豆腐屋さんもその日のうちに売りきらないといけないと焦るおじいちゃんの奥さんの気持ち、何だかわかった気がした。







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