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「明日は雨か…」
デゼルがそう言って、帽子の縁をぎゅ、と摘まんだ。そして、体を反転して部屋から出て行った。 その一部始終を見ていたミクリオは、風の天族ならではの空気の流れを読んでの予報だったりするのだろうかと思った。しかし、真相はそんな大それたものではなかった。 少しして、デゼルはまた部屋に入ってきた。手には、お盆に乗ったハーブティー。ミクリオがデゼルが飲むのか?と思ったのもつかの間、そのまま真っ直ぐロゼのもとへと歩いていった。 「ほら、いつものだ。飲め」 「ん…あれ、気付いてた?」 「お前はわかりやすいんだよ」 「そう?外には出さないようにしてたんだけどなぁ。…ありがと、デゼル」 観念したのか、頭を擦るロゼの様子に合点がいった。そしてなるほど。これがいつもの流れらしい。ミクリオは納得した。 そういえば、人間は天候に体調が左右されることがあるらしい。いつだったか本で読んだことがある。 ロゼのことをいつも見てるんだな、とミクリオが話しかけると、そんなんじゃねぇ、とデゼルは返すが、文字通り見えてるわけではない。でも、ロゼの不調となればすぐわかるのは、やっぱり見てるから、気にかけてるからなんだろうとミクリオは思った。 その日の夜、雨が降り始めた。 -------------------- 天気予報は外れない -------------------- *** 偏頭痛持ちロゼのデゼロゼ ミボ目線なのは趣味です。ミボ推しのデゼロゼスキーでございます デゼルかロゼの目線だったりするより、他キャラの目線、そして絡みが足されることにより、更に話の奥行きが出るような気がした …ホントはミボを出したかっただけです私も観念します |