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「おい、」
呼び止められて、振り返るとウルキオラは掌に何かを持っていた。それはよく見るとヘアピンのようで、自分が今もつけているものと少し似ていた。 雪の結晶みたいな形をしていて、大きさは私のヘアピンに比べると小さく、色は濃い青、群青色だった。新しいのをくれるのかな?でも、これは外せないんだよなぁ。 「私のヘアピンと親子みたいだね」 「そうだ。一緒につけてみろ」 「そっか」 つけてみると本当に、私のヘアピンよりも一回り小さくて子供みたい。かわいい。これは、2つあって完成するパズルのようで。 「一人では駄目なんだ。それと、同じ」 「え?」 「俺も、俺たちも」 握られた手はいつもの体温。温かいのか、冷たいのか、よくわからないウルキオラのそれ。 珍しく積極的なウルキオラにちょっとだけ驚いたけど、冬は寒いから、どことなく寂しく感じちゃうから、そんな気持ちになっちゃったのかな。 大丈夫だよ。ほら、あったかいね。 ヘアピンも親子揃って、きっと喜んでる。めでたしめでたし。 -------------------- 一緒がいいね -------------------- *** ヘアピンはちゃんと買ってきたやつだよ。ウルキオラってお店から勝手に持ってきそう…() |