私が中学2年生の時に、父が脳卒中で倒れて、母が正社員として一家を支えなくてはならなくなりました。
必然的に私が家事を担うことが増えたのですが、料理は一朝一夕に出来るようにはなりません。
何回か母が直接指導しようとしたのですが、母が先に音をあげてしまいました。
もう、アンタなんかに教えたくない、と言うのです。私には思い当たる節が無いのですが。
結局母は紙にレシピを書き起こし、食卓の上に置いて会社に行くようになりました。
「〇〇家の■■の作り方」のように必ず題名が付いていたことを覚えています。
これで私は餃子やハンバーグ、肉じゃがなどの基本的なメニューの作り方を学びました。
当時はワープロも無い時代でしたから、いちいち手書きでレシピを書く母も、大変だっただろうと思います。
私はこうして料理することに慣れていきました。
母のレシピは以外によく出来ていて、その通りにやれば初心者の私でも必ず料理が完成したのです。
今は知りたいレシピがあれば、いくらでもネットを検索して探すことが出来ます。
私も娘たちもそうやって探したレシピで当然のように料理をしています。
レシピを探す度に思うのです。
手書きであれだけのレシピを書いた母ですから、パソコンの操作を覚えたら、おばあちゃんの料理を発表して、カリスマおばあちゃんになったかも知れないなあ、と。
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