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第三話 ▼ 覚醒、戦士の証!



 秋本がお爺さんに説明をしてもらい、終わる頃…はぐれたなっちゃんは街で宿を探していた。なっちゃんは、(秋本の事だから1人では帰れないはず。きっと穴にでも落ちたんだろう)と思って、街で一夜を過ごす事にしたのです。しかし、日帰りの予定だったため、所持金が少なく困っていたのです。


なっちゃん:(どうしよう…)


なっちゃんは悩みながら歩きました。すると、宿が並ぶ通りを少し外れた所に『無料!幻の温泉宿★』と書かれた施設がありました。無料の文字に惹かれ、なっちゃんはそこに泊まる事にしました。


なっちゃん:すいませ〜ん

女将:はいはい


和風の玄関で声をかけると中から女将さんが出てきました。


なっちゃん:今晩泊めて頂きたいのですが…私、お金をあまり持っていなくて…

女将:あぁ大丈夫ですよ、ここは無料ですから


にっこりとスマイルを浮かべる女将さんは、なっちゃんを部屋に案内しました。その部屋はとっても広く、とても1人ではもったいないくらいです。


女将:どうぞ、ごゆっくり…


女将さんは襖をしめました。


なっちゃん:(お風呂は朝にゆっくり入ろう)


なっちゃんは、とにかく疲れたので布団に入りすぐに寝ました。

夜中になっちゃんは物音で目が覚めました。どうやら隣の部屋から、ドンドンと大きな音がするようです。あまりにもうるさかったので苦情を言いに隣の部屋へ向かいました。
ドアをノックして、すみません、と、人を呼びますが返事がありません。ドアノブを回すと簡単に開きました。おそるおそる覗き込むと、突然黒い何かが首にまきつきました。


なっちゃん:なにっ?!

??:見たなあああ!!

なっちゃん:あ、あなたは


なんとそこには先ほどの女将さんの姿が!しかし、スマイルは無く、綺麗に整えられていた髪の毛も今やボサボサです。なっちゃんは、その時初めて首にまきついているのが女将さんの髪の毛だときがつきました。


なっちゃん:た、す、け…

女将:ふふふ、この旅館にいた者は全員喰ってしまった!

なっちゃん:いやああああ!!


ぴかーん!!


なんと、肌身離さずもっていた山本君のブロマイドが光だしました。


??:名前を、つけて…

なっちゃん:へ?

??:早く

なっちゃん:わわわわ…


     やまもと君!!!!!


キラキラキラキラキラキラキラキラ


女将:な゛、な゛んだこれは!


なっちゃんは光に包まれました。そして…

なっちゃん:何これ!!!!!!


白歯戦士ティッシュになったのです!慌てふためくなっちゃんに、女将が襲いかかります。なっちゃんは思わず手で女将の髪の毛を防ごうとしました。すると、手にシールドがはられています。


解説:説明しよう!シールドとは白歯戦士ティッシュの特殊能力である!ティッシュのように薄いが、硬さはダイヤモンド並だ!

なっちゃん:(そうだ、これを…)


なっちゃんはシールドを手裏剣のようにして、女将に向かって投げました。


女将:ぐわああああ!!!!


女将にめりこんだシールドは刃となって四肢を切り裂き、なっちゃんは女将を倒しました!!


なっちゃん:…た、倒した?


へなへなとその場に座りこんで呆然としていると、廊下から足音が…。


爺 :ここから怪人の気配がするんじゃ!

秋本:…何もいないですね。

なっちゃん:あ、秋本?

秋本:え、もしかして…なっちゃん?!


秋本はなっちゃんの姿に驚きました。お爺さんは感動の再開を果たした二人の間に割り込み、なっちゃんを見て言いました。


爺 :もう1人の白歯戦士じゃ!

秋本:え゛えぇえ?!


旅館は今にも崩れそうだったので、秋本はなっちゃんをとりあえず基地まで連れて行きました。


??:白歯戦士ティッシュ…だと…?



つづく

第二話 ▼ 忘却の友人




 前歯怪人デッパーを倒した秋本は、日が暮れそうなのに気づき、なっちゃんのもとへ行こうとした。が、秋本はまだ白歯戦士ウィッグの姿…。この格好で歩けば職務質問されかねません。


秋本:(変身てどうやって解くの…?)


途方にくれた秋本はヂャッピーを買ったお爺さんの所へいきました。そのときお爺さんは店をしまおうとしていました。


秋本:お爺さん!

爺 :お、おぬしは…白歯戦士…?!


お爺さんは秋本を見るなり、何かに納得したかのようにうなずきました。


爺 :ついてくるがよい…

秋本:え(早く帰りたいんですけどっ)


とりあえず、秋本はお爺さんについて行きます。国王の住む宮殿の近くまでくるとお爺さんは城壁の石を一つ押しました。するとゴゴゴゴと大きな音をたてて地下への階段が現れました。何食わぬ顔で進むお爺さんに秋本はやっと疑いを向けましたが、もうここまで来てしまったので、どうでもよくなりました。

しばらく下りて行くと、ウィーンと自動ドアが開いて部屋に入りました。そこには大きな液晶やパソコンのようなものが沢山置いてありました。


秋本:こ、ここは…?

爺 :ここは白歯戦士の基地…『デンタルケアルーム』じゃ!おぬしは白歯戦士に選ばれた…。今日からは街の、いいや国の平和を守るのじゃ!!


いきなり宣告されたので秋本はたじろぎました。


秋本:わ、私にはできません!!

爺 :なぬっ?!

秋本:いきなり言われても、そんな一人じゃ…。

爺 :白歯戦士は…3人いる。

秋本:なんだって…?!


とまどう秋本でしたが、どうでもいいから早くこの変身を解いてほしい一心で了承してしまいました。


爺 :今日から、おぬしはここでくらすのじゃ!!!!

秋本:待って下さい、家には羊達が…

爺 :それなら大丈夫じゃ


パチン!
お爺さんが指パッチンをすると、小さな扉が開いて、もふもふと羊が落ちてくるではありませんか。


秋本:!?

羊 :もふもふ(ここのごはんおいしい)

爺 :これなら大丈夫じゃろ


お爺さんの話によれば衣食住完備で部屋も与えられるらしい。いい話じゃないか!と秋本は白歯戦士ウィッグとして住むことにしました。
しかし秋本はなっちゃんの存在を忘れていました…。どうする秋本、どうなるなっちゃん?!


なっちゃん:(秋本どこに行ったんだろ)

つづく

第一話 ▼ 生誕、前歯の叫び!




 ある山奥に『変態カマカマ王国』がありました。王国は平和で困る事は何もありません。王国内の田舎に暮らす羊飼いの秋本は今日もせっせと羊の世話をしていました。


羊 :もふもふ、もふもふ(働けよ)

秋本:ちょ、痛い、踏んでる踏んでる!


仲良く羊と戯れていると、お隣に住むなっちゃんが秋本の家に相談来ました。内容は山本君の握手会があるから一緒に街まで行って欲しいとの事でした。羊飼いと言えど自宅警備員の秋本は行くべきか悩みましたが、握手会の会場までならという条件で行く事にしました。
仕事を切り上げ、着替えをして、羊に言いました。


秋本:少し留守にするけど、いい子で待っててね

羊 :もふ、もふもふ(帰ってこなくていいよ)


二人は険しい山を下ります。その姿はまるでリポビ●ンDのCMの様でした。
やっとの思いで街に着くと会場はすぐそこにありました。なっちゃんとは握手会が終わり次第一緒に帰ると約束し別れました。1人になった秋本は街を見て回る事にしました。
街はたいそう賑わっていて人出も多く沢山露店が出ています。秋本はお爺さんが売っている物が目に入りました。


秋本:お爺さん、これは何ですか?

爺 :お゛ぉお目が高い…これはのぅ、他国の筆箱じゃ…。この国から出たがる奴は少ないから、とっても珍しいものじゃぞ…。

秋本:そうなんですか。じゃあこれください。


秋本は筆箱を手に入れました。ルンルン気分で歩いていると、突然悲鳴が聞こえました。気になった秋本は声の方へ行ってみました。すると人だかりができています。
人々をかきわけ、中心部へ行くと女性が、本で読んだ事のある前歯怪人デッパーに捕らわれているではありませんか。この一大事を街の人は何かの劇と間違い楽しそうに眺めています。


秋本:(助けないと!)


たまたま落ちていたぼっこを手に取り秋本は前に出ました。


秋本:やい怪人!その人を離せ!

怪人:ひゃひゃひゃ、ただの人間に何ができるというのだ。

秋本:うおりゃああー(ぶんっ)


秋本はぼっこを振り上げ怪人に攻撃しました。しかし、ぼっこは折れ怪人は無傷です。


怪人:ひゃひゃひゃ愚か者め、これでもくらうがいい。(びにょにょにょ〜ん)

秋本:うわあああ!


解説:説明しよう!この前歯怪人デッパーの攻撃名は『デッパー光線』!この光線をあびると前歯が長くなるぞっ!



デッパー光線を受けた秋本は倒れました。

秋本:(うぅ、死にたく、な、い)


すると、どこからともなく声がします。


??:秋本、秋本…

秋本:だっ、誰?!

??:我に名を与えよ…さすれば生き長らえるだろう…

秋本:な、名前?!え、えーっと…


    ヂャッピー!!!!


秋本が名前を叫ぶと先ほど買った筆箱が輝きだし、秋本はその光につつまれました。

怪人:うぎゃばっ

秋本:なっ何?


ピカーン!
なんと秋本は、白歯戦士ウィッグに変身をしたのです。


解説:説明しよう!白歯戦士ウィッグとは世界の平和を守るため誕生した正義の味方なんだ!


秋本は腰から白歯剣(はくばけん)を抜き身構えました。女性は光に包まれた瞬間に逃げ出して無事のようです。


秋本:いくぞ、怪人!

怪人:ひ、ひゃひゃひゃ、お前に何ができると…

秋本:うおおお!
   ホワイトブラッシングアターック!

怪人:ぎゃあああ!!!!


秋本は怪人をやっつける事に成功しました。こうして平和は守られたのです。
しかしこの時、白歯戦士ウィッグになり調子にのった秋本は気が付きませんでした。怪人の組織と戦う事になろうとは………。

??:…白歯戦士め…また邪魔をする気か…。

つづく



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