ショウとマユは弁当を買うと部屋へと戻る。
「入って大丈夫ですかね……」
マユがそう呟いてそっとドアを開ける。
「んー……どうかな……」
ショウは答えあぐね苦笑いをする。
「えーい……」
マユはそう呟いて中へと入っていった。
すると中ではアヤとテルが枕を投げ合っていた。
「な、何を?」
マユを見つけたテルが余所見をしている隙にアヤの投げた枕が顔面に激突する。
「うわぁぁテル様!」
マユがびっくりしてそう叫ぶ。
「もう!」
アヤはそう呟いて布団の中へと逃げ込んだ。
「……話は終わったのか? お前ら……」
ショウがため息混じりにそう聞く。
「あ、あぁ終わった。」
テルは起き上がると手に持った枕を布団に隠れるアヤに投げた。
「いたっ……」
アヤはそう呟くも布団の中からは出てこない。
(恥ずかしい恥ずかしい……)
アヤは布団に顔を押さえつけ足をじたばたさせる。
「そうか……」
ショウはそう呟くと弁当の入った袋を机に置いて弁当を取り出して皆に渡す。
(恥ずかしすぎる……)
少し前のテルとアヤ……
唇を重ね終えた二人はゆっくりと顔を離し、互いに見つめ合う。
二人は照れて視線を逸らすもまた気になって見てしまう。
「……ごめん……」
テルは目を下に向けそう呟く。
「……あっ……」
アヤははっとなってそう呟き、テルの気持ちを感じ取ったアヤは少し寂しそうな顔をする。
しかしすぐに、アヤがテルの唇を奪った。
驚いて固まるテル。
「私が勝手にしたんだから……謝らないで……」
アヤは顔を真っ赤にしてそう呟いた。
それを見てテルは微笑む。
「ありがとうな。」
そしてその笑顔に耐え切れなくなったアヤがテルを突き飛ばす。
「ぐえっ……」
ベッドから飛び出し横のベッドに激突する。
「いってぇ! 何すんだ!」
そう言ってテルは枕をアヤに投げつけた。
「ちょっと!」
アヤに枕が当たりアヤは後ろに倒れる。
その拍子でスカートが舞い上がり、それをテルが目撃する。
「見た?」
アヤが慌ててスカートを押さえ、テルを睨む。
「いや、その……」
テルに向かってアヤは思いっきり枕を投げつける。
そこにマユが入ってきたわけであった。