声に出したところで
言葉にしたところで
どうせ誰にも伝わらないのだからと
口を閉ざす癖がついて
それでも溜め込んだものは
よりいっそう濁って
どこにも昇華されないから
何一つ解決なんてしないまま
悪化の一途を辿る。
コップのフチを高くして
ずーっとずっと
溜め込む。
物言いたげな顔をしていると
夫に言われる時は
一生懸命
溜め込んだままいられるように
コップのフチを高くしている最中。
でも時折吐き出したくてたまらなくなる。
不安と、恐怖と。
幸福と期待とが。
胸の内でカフェオレみたいにぐるぐる。
気持ち悪くて、吐きそう。
命の重みは
やはり恐ろしくもあるもので。