話題:介護職

派遣切りをうけ、無職になってしまった主人。
しかし、その頃はまだ、やる気に満ち溢れていました。
なぜか?
主人には夢があったのです。
介護職に就いて、老人達を労ろう、そして実務経験を積んで、登り詰めていこう。最初は苦しい生活になるかもしれないけど、辛抱してね。と…
そして主人は、ホームヘルパーの学習が出来るところに行って勉強しに行きました。
えっ?そのお金ですか?勿論、私が出しましたよ〜。私が長年保険をかけていた、年金保険を解約してね。その際に主人の街金融から借りた借金も0にしましたけどね。
意気揚々と毎日、学習しに行く主人。主人は若い頃、老人ホームでしばらくバイトしてたこともあり(実際は老人の話し相手になっていただけ)、そのせいか、弱き者を助けるのは当然と感じていたようです。
だがしかし、私は不安でした。
ネットで見る、介護の実情…良くない噂…
そして、学科を終えた主人は、実習へとコマを進めました。
そこで主人は、思い出したくもない(本人がそう言っている)経験をしたそうです。
それは…
お婆さんの入浴介助をしている時に起こりました。
もう終わりって頃に、お婆さんが『乳を揉んでくれんかのう』と言ったそうです。
主人は、その場は軽く聞こえなかったフリをしたそうです。しかし、心の中は大パニック。
後に主人は、言われたことを実習担当者に伝えたそうですが、それくらい普通みたいなことを言われたそうです。
そこで主人、更にパニック。
そして崩れていく主人のお年寄り像…
その日以来、主人は塞ぎこむようになっていきました。
まあそれでも、最後まで全うし、ホームヘルパー2級の資格は取りましたけどね。