えいがもうそうJ



ゴジラパロ(mblg.tv)、ほのかとサリとさなえ。

斎が力の元を訪れた後日、ほのかは基地内でサリと話をしていた。

「…というわけなのです」
先日、斎から聞いた彼の思いをサリに伝えに来たのだ。

「ふむ…で、わたしにどうしろというのだ」
サリはやや不機嫌そうにしていたが、ほのかの語った斎の思いに対して反論する気はなさそうだった。ほのかの言い方がよかったのかもしれない…。斎もきっとそれを知っていたのだろう。

「どうしろということは無いのですけど、ただ、知ってほしいと彼は言っていました。…怪獣は、力だけを見ると、確かにわたし達の敵です。でも、わたし、彼の言うことも分かるような気がします。少佐もそうでしょう?」
「…人は、変わるもの、だな」
サリはため息交じりに微笑みながら、ほのかの隣に立つさなえに目をやった。
ビオランテの一件で笑顔をぱたりと見せなくなった彼女が、今は穏やかな表情をしている。

さなえの変化と斎の変化。互いに”ひとり”だった者が見つけたもの。とても小さなものかもしれないけれど、サリには不思議と大きく感じられた。

「さて、わたしたちにはまだ行くところがあるのです!」
「は?」
「技術開発部。怪獣たちの基本データやパターン解析を集めて、うーんと、こう、今よりもっといい探知機というか出現予測機、のようなものができないかなって…意見申し立てであります。武器はもう、メカとガルーダで十分だもの」
「…お前は、斎中尉の母親か…」
「それもいいかもしれませんね」

「では、」と、ほのかがさなえを連れ、サリの元を去ろうとしたとき、さなえがハッと身を固めた。和やかだった空気が、一気に緊張感をはらむ。

「…くる…」
さなえのみつめる先、窓の向こうに広がる青い空は、何も遮る物が無いほど澄みわたっていた。

*Hug !comm4
ぱろでぃ*08/29 08:09
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