*それは人の織り成す喜劇悲劇偶像劇。
*現の闇と虚の光の先で浮かび上がる。
*誰しもが意図せずに描ける脳髄の夢。
*幾重にも枝分かれする心象風景の彩。
◇◆◇
【:『†瓶詰め偶像』†:】
きれいなその子に僕は惹かれました
その子が心から欲しいと思いました
きれいなその子は何処までもきれいで
目も耳も口も顔も手も腕も足も声音も
そんなきれいなその子を閉じ込めたくて
きれいなその子をきれいなまま欲しくて
だからそうなって欲しいとお願いしたら
きれいなその口から汚ない言葉が弾けて
きれいなはずのその子はどうやら
心まできれいじゃなかったようで
だからなおのことその子のことを
きれいなまま閉じ込めて終おうと
不意に思い至った次第なのです
理想を現実にした次第なのです
今では静かでほの暗い部屋の片隅で
きれいも汚ないも一緒になりました
きれいなままのその子が瓶に入って
もの言わぬ静寂を保っているのです
◆◇◆
【:†『辻道』†:】
魂が飛翔する夢を見る無月の夜に
交差する道の真ん中で精霊は囁く
『願いは疾うに叶えられた』
『次なる指針を定めたまえ』
交わる運命の通過点
道行く者は何を望む
彼の人はそれを『呪い』と畏れ
彼の民はそれを『禍』と説いた
『望みは疾うに捧げられた』
『次なる指針を示したまえ』
道筋は未だに永く途切れずに続き
道行く旅人は名も無き声に応じる
(ならばどうか誰も辿り着いた事の無い)
(この道の先に続く最果てを所望しよう)
魂が飛翔する夢を見る砕月の夜に
交差するその道に矢印は既に無く
その足元には確かにそこに在っただろう
旅人の足跡(きせき)だけが残されている
◇◆◇
【:†『死語(或いは言葉の死後)』†:】
皆様ようこそお越し下さいました
本日は、言ノ葉の『お葬式』です
微かな記憶の奥へと消えて逝きます
かつて現に在った名称や単語すらも
いつかこの世界の隅々からも
忘れ去られて逝くのでしょう
美しい情景や音色や趣の深さ
誰かの心象風景の欠片さえも
短く切り刻まれ、ただの記号となる
『忘却葬』を遂げた言ノ葉の葬列は
末路の言ノ葉は末期の色さえ残されず
インクの切れ端になって掠れ逝きます
『忘却葬』の羅列に並んだ死語の数々
切り刻まれた心の破片は時間を吸って
姿形を変えて何度も何度も記号を孕んで
新しい言ノ葉を産み出しては殺すのです
さあさ、本日は言ノ葉の『生誕祭』です
生まれた瞬間に『忘却葬』は始まります
◇
はい。皆様こんにちは♪
今日はのんびり土曜日の休日を満喫していました燈乃さんですっ!!
今回載せたのは、『徒然短編作詩集』の第二段です。相変わらず懲り無いですね。全く懲りて無い燈乃さんです。ハイ。
今回も例に漏れず『THE★燈乃'sダークサイド』仕様で、しかも後書きが長引きそうなので次回に持ち越しますっ!!(殴)
こんなのばかり綴ってるから、妹(身内)から『お姉ちゃんの頭の中って(以下略)』とか言われます。でも懲りませんハイッ←
あ〜たま〜のな〜かでやみがうごうご←
ではでは、今回はこの辺で☆
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