シャニマス百五十日目。
昨日から明日までフェスアイドルを作らなくていいからかなり楽です。
フェスでビ〜
バップ海岸すると下手したらメンタル落ちしますね。
アンティーカ全員編成でリンクアピールがどんどん入るの楽しいです。
普段は水中に棲み、叩き付けるが如き声を上げ、旱魃を起こす蛇である。目の前の固体は幼体のようだが、尋常ならざる力を持っているに違いなかった。少年の頬を汗がつたう。
「今は私の患者だ」
セレネは鞄を閉じる。
「妖怪とは魔物を指す単語だったな? だがそれは私には関係の無いことだ。善悪も好悪も医者の前では平等だ。私は人外だろうと埒外だろうと、それが患者なら助ける。人間だろうと、流石に眼前で倒れられていたら助けるぞ」
そう言って差し出してきた椀には薬湯が注がれていた。
「飲め。何があったかはこれから聞くが、気力と体力が減っているのは見ればわかる。それなら少しは回復するだろう」
少年が薬湯とセレネを交互に見ると、セレネは若干眉をひそめた。
「……もしかすると私は警戒されているのか?
目の前で飲んで見せた方がいいか?」
「……君が医者だという保証がどこにあるんだ?」
「この杖が医者の証だ」
掲げられた木製の杖は先端に蛇が巻き付く意匠が施されていた。
「……まあ、これは知らない者にとってはただの杖だな。そうすると私はあくまでも自称医者となるわけか」
セレネは肩を落とすと椀を引っ込めた。しょんぼりとした様子だった。
少し言い方が悪かったかなと少年は思うが、つい昨晩毒を盛られかけた身としては警戒を緩める気にはならなかった。
「まあ、良い。私は素性を話したぞ。次は貴様の番だ。話して貰うぞ貴様の事情を」
「つまらない話なんだけどねぇ」
少年はとぼけた物言いをしながら懐を探る。目当ての物はそこにはなかった。どうやら落としたようである。
「昨日の宿が人生の中でも最悪だったと、言ってしまえばそんな話だよ」