ろくごまるに氏の著作を再読中です。


時系列は前巻から三ヶ月後。田んぼが青々としている季節。
ええと、つまり和穂が人間界に下りたのは二月くらい?でしょうか?


さておき、宝貝回収第二幕です。
冒頭の雨師から、街の二人の道士まで、今巻は人間界にいる仙人未満な人達のお話と見ることも出来ますね。軽くロミオとジュリエットの要素を交えつつ。


おい、いきなり挿絵の人の絵柄変わったぞ、みたいなことを言わないように。ひさいち氏の絵柄は、今の段階では序の口です。和穂の眉は短編集の挿絵が一番凄まじいですよ?
殷雷の髪は紫よりもこっちのが好きですね。
それにしても口絵一枚目のほっこり感よ。


本編は、のっけから調整が入ったのか、断縁獄と索具輪の機能の幅が狭まりました。
断縁獄は仕方がないとして、索具輪の不調の原因は本気でわかりません。誰が宝貝を所持しているか把握出来たら駆け引きが生まれなくなってつまらない、という作者的理由ではなく、物語の上での理屈が欲しいですが…。

あ、符封録のいくつかの符は道中の人助けで使ったと予想しておきます。


内容については、はた迷惑な爺さん達だと呆れるやら。ラストシーンのキャラクター達の心情と完全にシンクロしました。
雨師の説得や、作戦立案等々で和穂の心の強さが垣間見えるのはとても良いです。和穂に戦闘能力は無いものの、足りない部分を補いながら進むひたむきさが魅力的です。

さておき、…このペースで回収は終わるのでしょうかね。名無しの宝貝が一気に百個程集まっても良いんですよ?と初めて読んだ時は思いましたし、今再読しても思っています。