話題:突発的文章・物語・詩





鼠色の硝煙が
胸のあたりから
ちらついて
かすんでく
人の目に止まらないうちに

打ち抜くよりも先に
湿気てしまうのを
待ち望み
恐れつつ
今日も駅の改札を抜ける

空からは涙の滝が
激しく
落ちてきて
ずぶ濡れになれない僕を
がらんどうにし損ねる

人々が吹かした煙は
繋がり
曇天となり
誰かの弱さを探して
嘲笑っている そんな気がする