1月6日 00:04
はんすう


ね、うし、とら、うー
意味は分かって無かった
たつ、みー、うま、ひつじ
そうやって十二支を覚えたのは
さる、とり、いぬ、いー
口数少ないおばぁちゃんが
そうやってゆっくり口に出して
教えてくれたから

鶏の餌やりも手伝った
鯉の餌やりも手伝った
おばぁちゃんに付いてった
本当は騒ぐ鶏が怖かったし
鯉の餌は臭いし、池に落ちるってヒヤヒヤで
何一つ、ちっとも好きじゃなかった

相撲は、なんだか恥ずかしくて
一緒に見ていられなかった
甘い甘い砂糖たっぷりのホットミルク
それだけ一緒に飲んで過ごした

おばぁちゃんが寝たきりになって
場所が病院に変わって
分からない、疲れたって
目も合わせることも
手を握り返してくれることも
少なくなって
元々、口数少ないおばぁちゃんと
何を話したんだかなあって
曖昧なまま
さようならをした。


なんであの頃、
おばあちゃんと一緒に居たんだろう
整理出来てないまま大人になった
ずっとずっと前のことなのにね









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