インプラントとクラウンがどう違うかというと、自分の歯根によって、あごの骨と結びついているかどうかの問題です。


虫歯などが原因で、大きく歯を削った場合でも、歯根部が損なわれていなければ冠のような形の義歯をつくり、クラウンをかぶせる治療ができます。


抜歯した場合の選択は、入れ歯もありますが、あごの骨に穴を開け、人工歯根を埋め込む方法であるインプラントを用いた治療になります。


成功すれば満足感が大きいインプラント治療ですが、当然ながらデメリットもあります。


第一に、費用は他の歯科治療より高額です。


難しいケースでは数十万円かかることも覚悟してください。


あとは、治療が失敗したとき、かなり深刻な問題が起こることもあるリスクも背負っています。


本当に深刻な例では、治療が原因で死亡することも過去にはありました。


歯科におけるインプラント治療では、あごの骨に埋める部分の素材はチタンが主流です。


特長として、骨に埋め込んだとき調和性が高く、材質やコーティングの進歩によって、アレルギーもほとんど起こらなくなっています。


インプラント治療が可能かどうか、頭部CTの他、レントゲン、口腔内検査など検査を一通り行い、治療方針を決めてから初めて治療開始となるので安心して治療を受けることができます。


それから、治療後には、メンテナンスを患者と歯科医が連携して進めていくことで、安全性が高まり、長く快適に使えるようになります。


手術して人工歯根を埋め込んだ後、近くの歯がうずくように感じられることがあるようです。


麻酔をかけて人工歯根を埋め込み、その周辺組織が腫れて熱を持ったため他の歯の神経も刺激されて反応したためで、インプラントが落ち着けば、その反応も静まることが圧倒的に多いです。


別の原因が隠れていることもあり得るため、インプラントがなじむまでの間は特に、速やかに歯科医の診断を受けることに努めましょう。


手術によって、人工物であるインプラントを体内に埋め込むので手術後しばらくの間、患者さんは人工物を入れられた違和感を感じています。


数日で腫れも引き、違和感も薄れてくるので腫れが気になっても、舌などで触るのは止めてここはぐっと我慢してください。


ただし、術後十日以上経ってもしっくりこないと感じる場合や、痛み、腫れ、出血、発熱など他の症状も続く場合、原因を探り、対応していかなくてはなりません。


急患でも診療を受けることが必要です。