インプラントは人工歯根に義歯を装着するものですが、この義歯には多くの場合、セラミックが使用されています。
陶器で人工歯を形成するので、変色や腐食がない利点がありますが、セラミックの人工歯を綺麗に形成できるかは、実際に義歯を作る歯科技工士の技術によるのです。
美的センスに加えて、熟練したスキルを必要とする、高レベルな作業なのです。
もちろん作り置きや大量生産とはいかず、時間がかかるので、それだけ、セラミックの歯というものは金歯や差し歯と比べても高額になるというわけです。
インプラント治療の成否を決めると言っても言い過ぎではないのが、自分に合った歯科医と歯科医院を探すことです。
特殊な外科的治療についても技術を要求されるので症例数が多ければ多いほど良く、経験を積んできた歯科医にかかることが望ましいのです。
それにとどまらず、必要な費用についてきちんと話してくれる、スタッフ全員で感染症予防に取り組んでいる、いつでも治療の状況や、口腔内の状態について明確に答えてくれるといったことも歯科医を決めるためには重要なことです。
多くのメリットを知られるインプラント治療。
でも、それと裏腹のデメリットもあります。
まず、ほとんどの場合、他の歯科治療より費用がかかります。
高額のケースでは、数十万円必要になることもあり得ます。
あとは、治療が失敗したとき、かなり深刻な問題が起こることもあるという重大な問題もあります。
ごくまれなことですが、手術後の死亡例もあります。
他の歯科治療と、インプラント治療が大きく異なるのは失敗すると、やり直しが非常に困難な治療だということです。
他の入れ歯やブリッジ、クラウンといった義歯と違う点として、人工歯根は完全にあごの骨と結合しなければならないので万一、人工物のインプラントと自分の骨が周辺組織によってなじむことなく骨とインプラントがしっかり結びつかなければ、再び手術を行って骨を大きく削り直すことになります。
インプラントの埋入も、骨を削るので埋入部分周辺の神経損傷というリスクもあるのです。
インプラント治療を始めるとき負担に感じるのは、費用がかさむことに尽きます。
おおむね保険適用外で、全面的に自由診療になることが普通であるため何本分の治療なのか、義歯部の材料などによっても費用の差はかなりありますし、自由診療なので、歯科医院ごとにずいぶん費用は変わってきます。
そして、定期検診にも費用がかかってくることも念頭に置きましょう。