*バレンタイン2018

(※続き)

そんなんじゃ、いつまで経っても幼馴染みのまま。家が隣同士だから、姉弟のように家族のように仲が良いだけの存在。それでもその場所から抜け出せずにいたのは、今の関係を壊すのが怖かったから。彼はいつだって優しいから、その温もりを失うのが怖かった。けれどあの日、私は初めて彼から拒絶された。

「なんなのお前。バカにしてんの?」怒りを露にされ、名前を呼んだのに無視された。けれど何故彼が怒ったのかがわからなくて、悲しくて寂しくて。ずっと堪えてきた心の糸が切れて、私は自分の心を偽るのを止めた。何度となく押しきられ、仕方なく付き合ってきた「彼氏」に初めて自分から別れを告げた。

それから一週間後のバレンタインデーに、私は突然幼馴染みの彼から想いを告げられた。「ずっと好きだった」と、力強くも温かい彼の腕に抱きしめられながら必死の告白を聞いた――あれから一年。「今年は本命チョコだから」期待してて?と笑いかける私に、頬を染めて彼が頷く。

今までは味見役としてバレンタインデーの前にチョコを渡していたけれど、今年は14日の当日に渡すつもり。散々味見と称して彼の好みを聞き出してきたから、どんなチョコレートが好きかは把握している。後は腕によりをかけて作るだけ。これまでの「ありがとう」と、この先も「ずっと大好き」を込めて。

既に推薦合格が決まっている私は春からは大学生だ。この一年は彼と同じ学舎で学校生活を共有してきたけれど、これからは別々の時間を過ごしていく。二歳下の彼はあと二年、私のいない高校生活を送る。その間に何度新しい出会いを経験するだろう。それは私も同じ。環境が変われば先のことはわからない。

それでも私は今、四年の時を経てようやく想いが通じ合った彼とこの先も一緒にいたいと願う。温かく包み込んでくれるこの手を、抱きしめてくれる腕を離したくないと願う。「ずっと好きだった」と彼は言ってくれたけど、それは私も同じ。これまでがそうだったように、これからもずっと君を好きでいたい。

☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・

何とかギリギリセーフ!
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
今年もお粗末です。
(余裕があったら)彼視点も(いつか)考えたい!もっとバレンタインデーっぽいやつ!

18/02/14 23:01 140字形式



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