2012年5月12日(Sat)
01時37分
スタンスの素
「人は相談事をするとき、どうしたいか実は決まっていて、ただ背中を押して欲しいもの」
「転ばないよう手を差し延べる優しさも大切だが、転んだとき大怪我をしないよう導く優しさがより大切なときもある」
これは俺が実践している言葉2つだ。
最初の「相談事〜」は、いつだったか何で知ったかすっかり記憶から抜け落ちてしまっているが、この言葉を知ったとき俺自身を振り返ってもその通りだと思った。
だからと言って、おこがましくも人様の相談に乗らせてもらうときに望むであろう答えばかりを返すというのではなく、
自分の考えを伝えアドバイスして従ってくれなくとも腹を立てたりしなくなった。
相談者がしたい方向とアドバイスが逆方向でアドバイスに従ってくれるときは、相談者がアドバイスに劇的に共感してくれた場合だからだ。
この件については似たようなカンジで俺のスタンスとしていずれ記事にしたかった
にも含まれている。
もうひとつの「転ぶ〜」は身近にいるST(言語聴覚士)のことばで俺が「なるほどなぁ」と感銘を受け以後スタンスとして取り入れさせてもらっている。
そのSTの方は臨床時代は成人・小児両方をこなし、現在は育成過程(専門学校)の教員をしている。
その中で臨床時代は患者さんの御家族が患者さんが辛い思いをしないようにという考えから患者さん本人のやりたい事を否定していたり、
教員の今は他の教員の方が学生に対して直ぐに答えを教えてしまう
のを憂いていて
人は自分の道を言葉だけで否定されてもきっと心の底から納得することはない。
転んではじめて否定された優しさを知る。
ならば、転ばないように先手を打つのではなく、転んだときのダメージが最小限になるようなアドバイスをし、後はただ優しく見守る。
本当に目から鱗が落ちた。
人によってはドライと受け止めるかもしれないが、俺にはそれこそ最上級の優しさだと思った。
それまでの俺はお節介で転ばないように否定ばかりするタイプだったので、以降は気を付けている。
話題:名言