話題:詩

"鍋のなか"

熱い味噌汁が好きだった
からいつも鍋の中は
グツグツと野菜達が
悲鳴をあげていた
そんな貴方と別れてから
見る鍋の野菜達は取り残
された私の様に下に
沈んで熱くなるタイミン
グを見失っていた



"泡とともに"

何にもやることが無くて
サイダーの泡の数を
数えていた。その間
貴方はあれこれ理由を
つけてやってしまった
過ちについて言い訳を
する。消えていく泡の
数と同じだけ思い出も
消えてくれたら楽なのに



"おはようとおやすみ"

おやすみを言えることが
どれだけ特別な関係か
分かっていますか
おはようを言えることが
どれだけ特別な関係か
知っていますか
始まりと終わりにあたし
は居れない。だから
間で待ち続けるあたしの
気持ち少しでもわかって
くれますか



"手"

あたしの手が好きだと
言ったあいつはあたしの
手を振り払い逃げていっ
たそれはそれはあたしの
愛が重かったんだろうね
もう一回握りしめくれだ
なんて思わない、ただ
その手で涙を拭くのが
ちょっと悔しいだけ
それだけの事