クマシエル
『orange』はクマシエルには無理だなあと思った話
2016/09/30 15:45
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『orange』、感動した人が沢山いたら申し訳ないですが、結局最終回まで観てクマシエルにはまるで合わなかったアニメでした 特にSF的な部分の説明が恐ろしく不満となって最後までくすぶったままでしたので、少し鬱屈晴らしに記事に挙げさせて頂く事にしましたのでご了承下さればと思います いつも通り『orange』に感動した人はこの記事はスルーしといて下さいませm(_ _)m

『orange』のSF的要素というのは、
【未来の自分からの手紙が高校生の菜穂や仲間達のもとに届き、手紙には高校時代の後悔している行動を列挙してあり、それらの行動を変える事で17歳で死んでしまった翔(かける)を死なないように助けてあげて欲しい】
というものです
未来の自分から過去の自分に手紙を届けた方法はバミューダ海域に手紙を入れたタイムカプセルを流してタイムスリップさせたそうで、何処にいつ届くか分からないそれを2012年の高校生の菜穂達に届けた方法は、手紙を入れたタイムカプセルの中に「2012年4月にこの手紙をこの住所に届けて下さい」というメモを入れておいたという事でした

過去を変えて未来の世界に弊害が無いように、変えられた世界は手紙を出した世界とは違う世界であるというパラレルワールド説を採用し矛盾を封じていますが、手紙が届く世界はいつの時間からがパラレルワールドなのでしょう? 手紙が届いた時点からが枝分かれしたパラレルワールドとするならば、まるで枝分かれした事は特例のようですが、枝分かれさせる力はどこから働いたのでしょう? バミューダ海域にそんな力があるとは別に誰も言っていないと思うので、バミューダトライアングルの魔法がたまたまそんな事(1本の世界を途中から枝分かれさせられる事)が出来たという解釈でしょうか? そんな細い可能性にすがって出した手紙が実際に過去の自分に届いたという確信が、須和と結婚して子供を作っている未来の菜穂に持てそうな根拠も無いでしょうに、結局未来の菜穂達が手紙を出す行為はただの自己満足なだけだったのでしょうか?
いや、そうではなくて、須和との子供がいる未来の菜穂が送った手紙は、初めからパラレルワールドである世界のパラレルワールドの菜穂に送られただけなのか? それならバミューダ海域は須和との子供がいる菜穂からパラレルワールドの菜穂に手紙を『送る』という力を作用させただけであり、こちらの方がバミューダ海域にあるだろう力かと期待しても妥当なラインじゃないかなあと思うのですが、須和との子供がいる菜穂が期待しているのは前者の、自分自身の過去に手紙を送れる事で、そこからがパラレルワールドになってもそれなら自分の気持ちが救われると思ってそうですけど、理屈的に可能そうなのは、パラレルワールドの高校生の菜穂に手紙を送って、送り主とは最初から別の存在の菜穂がこれまた別の存在の翔を死なせないようにする事でしかないけど、もしそっちが正解でもそれが願いが叶った事に思えるのか?
そして、そもそも手紙を送った結果を少しも須和との子供がいる未来の菜穂は確認出来ないのですから、それが本当に起きた事かも知りようがないし、この作品は原作者と読者だけがどちらの世界の話も観て「良かったね」と思えはしても、未来の菜穂の視点からだけだと、手紙を送って翔を救えたらいいなあと漠然と期待するだけの話になってしまうのです それはかなり虚しいんじゃないですかねえ
 これで完成形の作品と作者が納得しているならば、もしかしたら原作者自身は神の視点だから、過去を変えるお話を作って翔の事についてのような自分の過去の傷でも慰めてそれでいいとしたのかもしれないなあなんてつい意地悪に考えてしまったりしましたよ すみませんm(_ _)m

簡単にまとめると、最初の行動動機を持つ未来の菜穂が結局結果を何一つ知り得ないなんてどうしても理不尽にクマシエルは感じてしまったという話でした

ご意見ご感想お待ちしています あ、これは単に主観的な意見を述べただけの記事ですので、クマシエルへの攻撃はご遠慮お願いしたく思います そういうコメントは削除させて頂く事もありますのでご了承下さいね



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