仕事が終わったあと、映画「MOON LIGHT」を見てきました。特にあらすじも知らず、ただアカデミー賞の作品賞を受賞したらしい、という理由だけで何となく見に行った。

フロリダ州・マイアミの貧困地区で生まれ育った少年が、大人になるまでを描いた作品。


↓以降ネタバレ含みます↓

これは辛い話だった…。日本でもそうなのかもしれないし、かといって差があるのかもしれないけど、いわゆる貧困家庭、というか、親が薬物依存症の家庭ってこんな感じなのか…orz

映画館の受付に新聞の切り抜きが貼られていていて、それによると、監督と脚本家の家庭も、母親が薬物依存症だったらしい。

主人公シャロンの場合、少なくともまだ救いがあったから、まだ良いようなものの、実際は…。

ただひとつ、確信を持って言えることは、「薬物にさえ手を出していなければ」。…だけど、誰も彼もが普通にやってる環境で、憂さ晴らしの唯一の手段が本当にそれだけしか選べなかったら…。
やはり薬物は諸悪の根源だ…。

ラストシーン。子どもの頃から全く泣かなかったシャロンが、ケヴィンの隣で泣いていた。子どもの頃と比べて、遥かに逞しい身体と、莫大な財力を持っている彼が、なぜか子どもの頃より弱く、哀しく見えた。

タフであれ、自分の生き方は自分で決めろ、と言われて、懸命強くなろうとして、けれども自分自身のこと以上に解決できない問題が、あまりにも多すぎた。立ち向かうには、あまりにも無理すぎる。

母親さえ薬物にハマらなければ…。
もしフアンが生きていたら…。
同級生と学校がもっとまともだったら…。

そしてシャロンが事件さえ起こさなければ。
とか思ってしまうけど、どうしようもない。そして母親は反省するのが遅すぎたよ…orzあのまま和解しないままよりは、何億倍も良いけどさ…。

テレサが3部から現れなくなったのは何でだろう。売人になってしまったシャロンに、愛想を尽かしたのかな…。

強ければ生きていけるわけではない、結局。自分を受け入れてくれる家族や仲間がいればいいんだ…。

そしてそして、挿入歌で流れる、数々のレゲエ。カッコいいことと言ったらなかった。
レゲエではないけれど、おそらくアメリカでは懐メロにあたるんだろうか?Barbara Lewisという人のHello,Strangerという曲が、シーンも相まってめちゃくちゃ良かった。

さて今月はまだたくさん映画を見たいし、予告編でも面白そうなのが告知されていた。「セールスマン」。サスペンス系は好き。あと、題名を忘れた中国と思われる映画。ううむ…