カレンダーと睨めっこしている綱吉に、嫌みな一言を浴びせかける。

「ラブラブなこって」

その言葉に、慌てて振り向き両手を左右に振りまくる。

「な、何言ってんだよ!俺は今日が何日か見てただけだよ!」

赤ん坊は胡乱な目つきで、一瞬見上げてあからさまな溜息をついて、窓にひょいと飛び乗った。

「勝手にしろ。こんのアホンダラが」

そう言って姿を消した彼の背に、綱吉は苦笑いを向けた。


「だって、アイツの誕生日もう直ぐなんだよ?どうしょうか迷うって」


ベッドにパタリと寝転がると、指を折ながら呟き始める。


「まず、おこずかいないから高く無いもので、アイツの喜びそうなのは………」


意外に、高級志向な彼の言動を思い起こす。益々、出るのは深い溜息のみだ。
ゴロリと横を向き、枕を抱きかかえて呻いた。


「なんも、思い浮かばねぇ」



誕生日まで、後4日。