スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

Research(雲綱)

『おい、ツナ。お前調べ物してこい』

唐突なそして理不尽な課題を家庭教師から出された。
綱吉は、ぶつくさと言いながら学校の廊下をとぼとぼと歩いていた。目指す場所は、伏魔殿―否、応接室。
並盛の裏の総支配者、雲雀恭弥が常駐している部屋だった。
誰もが決して近付く事をしない場所で、綱吉とてその例外には有らずである。
応接室が近くなるにつれ、綱吉の足取りも重くなる。
一応、ファミリーだと言い聞かせても所詮、雲雀がそれに甘んじるはずもなく、綱吉が遅刻すれば容赦なくトンファーが振り下ろされる。
怖いものは、やっぱり怖いのだ。

チキン綱吉。ダメツナは伊達じゃない。

そうこうしているうちに、応接室についてしまった。
ドアの前で何度も何度も何度も深呼吸を繰り返し、跳ね上がる心臓を落ち着け様と努力しても収まるどころか、益々酷くなった。


うぎゃ〜、どどどどどうしよ〜
は、入るに入れない〜!!


既に過呼吸気味で頭がグルグルしてきた綱吉は、その場に蹲ってしまった。
不意にドアが開き、思いもかけない人間が現れた。

「うっとおしい。入るのなら早くしなよ」

冷たい声色に恐る恐る顔を上げるとそこに立っていたのは、雲雀だった。相変わらず、肩に学ランを羽織り立っている様は恐ろしい位威圧感がある。
ごくりと喉を鳴らす綱吉が立ち上がれずに居ると、雲雀は徐に腕を掴むと力任せに立ち上がらせた。

「いたっ」

何も言わずに雲雀は綱吉を応接室に引きずり込むと、ソファに放り投げ自分はその隣に座ると、無言のまま隣に腰を下ろした。
ビクビクしながら綱吉は雲雀を盗み見ると、当の本人は分厚い書物を広げて読み始めていた。


どどどどどしよー!!聴けってっ俺っ!!今だ今ーっ!!


軽くパニックを起しつつ綱吉はちんまりと居住いを正しながら、ここに来た本来の目的を漸く思い出した。
その合間、雲雀は何もしてこない。されても、今の綱吉にかわせるだけの余裕もないのだが。


リボーンっっ!!何で、こんな事聞かなきゃなんないんだよ〜っ!!


そうその調べモノとは『雲雀の欲しいものを調べて来い』だった。
だからと言って直接それを本人に聴きに行けとは、一言もリボーンは言ってはいない事に綱吉は気付いていない。と言うか、聴きに行くバカはそうそういないだろう。
間抜けな綱吉は、恐る恐る声をかけた。

「あの〜、ヒバリさん。ちょっと、聴きたい事が…」

ちらりと視線を送った雲雀は、顔色も表情も微動だにさせず声を返す。

「何だい、沢田綱吉」

その声色に一層心拍数が上がる。それが恐怖から来るものでない事に気付かない綱吉は、おどおどしながら質問した。

「あの、ですね…何か欲しいモノありませんか?」

一拍の間が、重く長く綱吉には感じられ背中に嫌な汗が一筋流れ落ちた。雲雀にしてみれば、余りにも唐突な意味の判らない質問だった。

「…それ聴いてどうするのさ?」

当たり前な返答に綱吉は焦りながら、両手を顔の前で振った。

「あ、イヤ、なっ何でもないですっ!!今の忘れて下さいっ」

その慌てぶりに雲雀は意地悪く笑みを浮かべると、読んでいた本を閉じて綱吉に向き直って言った。

「言ったら、それをくれるとか?」

顔を近付けられて耳元で囁かれた言葉は、思いの外甘く艶やかに綱吉の耳に纏わりついたからだ。

『沢田綱吉、君だよ』

その台詞に返す言葉も綱吉にはなく。ただただ、引きつる顔をして口をパクパクさせていた。


だぁ〜っ!!どうしろって言うんですかぁ〜!!
俺に何をしろってぇ〜!!

雲雀さんとヒバード

速攻でがぁーっと描きなぐった雲雀さん。
なんでかな?幼くなってしまうのは(画力ないからなんだけどね・(^_^;)

丁寧に描いてみたら、もうちょっとイイのかなぁ

Spring has come(骸綱)

「綱吉君、さっきから何してるんですか?」
「…え?あぁ?何何?」

不意に骸の声だけが、1人残っていた教室に響いた。綱吉は慌てて周りを見回すけれど、人影もそれらしき物体も見当たらない。

「ここですよ。ココ」

クフフと特有の笑い声がする方を見れば、カーテンがふわりと揺れ骸の姿が現れた。
牢獄に囚われている筈だから、ここにいるのは本物ではないのは解かっている。きゅっと胸元のシャツを握り締めながら、綱吉は必死に笑う。

「何でもないって。それより、また脱獄か?」
「おやおや」

骸は眉を軽く顰めながら、ゆっくりとした足取りで綱吉の側に寄り頬に手を添えた。

「君も素直じゃないですね?喚んだのは、君の方じゃないですか」
「俺が?」
「そうですよ。あんなに強いラヴコールは初めてでしたよ?」

悪戯な光を湛えた、オッドアイが優しく綱吉を捕らえる。その視線に慌てて逸らしながら、頬を赤くさせながら綱吉は弁明した。

「してない、してないって!!電波ってるなよ〜骸」
「はぁ〜。無意識だったんですか?折角、頑張って来たというのに」
「いや、その…あ〜、ありがとう?」
「問いかけてどうするんですか、僕に」
「そ、ですね」
「じゃ、ご褒美は頂いて行きますからね」
「は?―」

くいっと顎をしゃくられ、綱吉はそのまま骸にキスされた。軽く触れ合ったと思ったら、直ぐに深い物へと変わった。頭が真っ白になった綱吉は、抵抗する間も無くされるがままだった。
骸は満足げに唇を離すと、抱きしめながら耳元で囁いた。

「いいですか?こういう事は、誰ともしないで下さいね。特に、雲雀クンとかね」

ヒバリと言う言葉に我に返った綱吉は、抱きしめられたまま声を上げた。

「ってーか、おま、なにすんだよ!!俺の俺のぉ〜ファーストキスゥ〜」
「おやおや、あれが初めてでしたか。僕はツイていますね」
「俺はツイてナ〜イッ!!」

それでも、逃れられない腕の中で綱吉はそれが嫌じゃないことに気付いていた。それが、恋だと知るにはもう少しの時間が必要だったけれど。

「綱吉君は、ちょっとおバカさんですからね」
「バカ言うな!!バカ骸」
「クフフ。いちいち可愛いんですね、綱吉君」

チュッと軽いキスを1つ。
2人の春は始まったばかり。

ディノツナ(笑)

ディーノって、ちょっとマヌケな感じが大好きですね。ツナとイイ勝負なダメっぷりがみたいなぁ(笑)
ほのぼのな二人が、いいなって描いて見ました。ディーノが似てない(笑)

モノクロ骸

手抜きですけど、骸です。彼は比較的描き易いかも…て、言うのは気のせいかしら(笑)
前の記事へ 次の記事へ