オレンジの獣。
 桃太郎L(ハレリキSS)
 2012/10/11 23:46

 






島から出ることができないリキッドのため、自分がこの島に残ることを決めたハーレム…。




はたしてお供の3人がなんと言うのでしょうか…?

 

 

 

 




 

 

 

 

 

 

 

「…つーわけだ、お前ら」

「「「え?」」」

「さっきまでの話聞いてただろ。俺、この島に残るから。縄解いてやっからオメーらだけで帰りな」


ブチブチッ  しゅるっ


「あ〜〜助かったぁ〜〜……・・・って、え!;本気なんですか隊長!?;」
「あぁ?本気に決まってんだろ」
「いや、だってねぇ…;結婚って言ったってアンタ、そんなちょっと見た感じで気に入ったってだけで…しかも鬼じゃないっすか!」

 

「ばーか、その鬼ってのが可愛いんじゃねーか。それに、見た目だけじゃなくてちゃーんと隅々まで味わって確かめた結果だぜ♪」

 




「「「・・・・・・・」」」

 


「(…え…何このオッサン……もしかして…出会ってソッコーで食っちゃったワケ…?;)」
「(呆れたな………どっちが鬼だ…)」
「……………」




「…あ〜……まぁ、そっすか…;それなら別にもう何も言いませんけど……でもいいんですか?ここに来た当初の目的は財宝目当てでしょ?」
「あ〜……まぁでももういいや。俺にはリッちゃんがいればいいしーv」
「って、借金はどうすんですか!;3億もあるんでしょ!?;」

「んじゃロッド、代わりに払っとけや」

「Σバカ言わないでくださいよ!!!;だったらせめて財宝持って帰らせてくださいよ!!;」



「そうだ、私もここまで来たのに鬼があれではもはや財宝にしか興味はない。手ぶらで帰るつもりもないしな」
「そ〜そ〜!手ぶらでなんて帰れないよね〜!」
「……俺も…船の修理代くらいはほしいな……」




「そういうわけだ。別にここに残ろうが結婚しようが好きにすればいいが、我々は当初の目的どおり、財宝を持って帰らせてもらう。…あの赤鬼に財宝の場所を聞いてもらえないか」




「あぁ?めんどくせーなぁ……まぁ俺も見ておくだけは見ときてぇし……おーいリッちゃん!」


 

くるっ



「はい?なんですか?」
「あのよ、コイツら帰るっていうんだけど、なんか手土産がほしいみてーなんだよ。………この島にゃあるんだろ?財宝が」




「っ……!;や…やっぱり……どうしても宝を持ってくんすか…?;」




「えっ!?オジサンたち、島の宝を狙ってきたの!?」
「…あれはダメだぞ。島の者以外には近寄らせないぞ!」
「パプワくん〜!こいつらやっつけちゃってよ〜!」




「オイオイ待てって。だって山ほどあるんだろ?"一生遊んでも使い切れないほどの金銀財宝"が。ちっとくれぇいいじゃねーか」
「……え??金銀財宝…??」
「ん?」




 


「…………そんなもの、この島にはありませんよ?」

 




「「「・・・・はあ!!?」」」




「え、え、ええ!?;ちょちょちょっと!;えーと……リッちゃんだっけ?どーゆーことよそれ!!;」
「え、どーゆーことも何も……この島にはそんな金とか銀とかお金なんて…ないっすよ?」
「ほう……とぼけるのか?お前はさっき"宝"と言っていただろう。それを渡してもらおうか」




「え…ダ、ダメっす!!島の宝はみんなのものっす!!」

 

「……やっぱりあるんじゃないか。リキッドといったか…案内しろ」
「い、いや、だから宝は宝だけど、金銀財宝じゃないっすよ!!;」
「価値があるものなら金や銀でなくともかまわん」
「だからっ…!;」

 

 







「…わかった。そこまで言うなら見せてやるぞ」


 

「え…パプワくん!?;」
「おいっパプワ…!;」
「いいんだ。きっとこのオッサン達は"宝"を勘違いしてるんだ。自分の目でみれば分かるだろ」

「……パプワくんがそういうなら…;」

 


「「「「???」」」」

 

 


「……わかった。じゃあ俺が案内するから…ついてきてくださいっす」

 

 

 




 


* * *

 

 



 

 

「「「「……………」」」」

 



「…これで分かったっしょ?これが、この島の宝っす」

 


 

「これは………竹、か…?」
「うわ〜……でっかぁ〜……」
「……上が見えないな…」

「…おい、マジでこれが"宝"なのか?俺たちを騙してねぇか?」

 

「騙してなんかないぞ!これはジャイアント一本竹といって、この島の名物であり、ご先祖様たちが帰ってくる場所なんだ」

 

「…先祖?」
「毎年、七夕になると、空の天の川を越えてご先祖様が帰ってくる。その時に、この竹がご先祖様たちの魂の止まり木になるんだ」
「そう!だから、この竹がなくなっちゃったら、ご先祖様たちが帰ってこれなくなっちゃうの!分かる!?」

 

「…この竹は、みんなの憩いの場所でもあり、大切なご先祖様と……家族と時間を過ごして絆を深める……この島の"宝"なんっす」

 

 

「「「「……………」」」」

 


「どうだ?わかったか?…それでもこの竹に何か手を出そうっていうんなら、僕たちは容赦しないぞ」
「そうだよ!本当に八つ裂きにして食べちゃうからね!」


「…ハーレム隊長……///俺……アンタのこと…傷つけたくないっす…。だから…どうか、この島の宝には手を出さ……」




「出さねーよ」


 


「……え?」

「そうだろ?オメーら」


くるっ




「…フッ、確かに。これでは手の出しようもあるまい」
「竹を持って帰ってもね〜、竹細工職人くらいしか買ってくれないよー」
「…こんなに大きくては…船にも乗らない…」
「っていうか……まさか鬼の話だけじゃなくて、財宝の話もただの噂だったなんてね〜…」
「全くだ。これだから噂など当てにならんのだ」
「あ〜あ、まぁ話のネタくらいにはなるかな〜〜ははっ」

 



「…え…じゃ、じゃあ………宝は諦めてくれるんすか!?///」

「諦めるも何も、こんなばかでけー竹なんてどうしようもねーだろ。どんなスゲー力があったってこの島から出たらただの竹なんだしよ。それに……」
「Σぅわっ!//」



 


ぐいっ!

 



「……俺の宝はもう、手に入れたしなv」(ちゅっv)



「っ……!///」



「これからもっと…お前のこと教えてくれよな。俺も、お前にもっと教えてやるぜ……俺のことを……全身で、なv」
「た、隊長…///;」




「あ……やっぱ"隊長"ってのなし、な」
「え?な、なんで?;」
「だって俺はもう隊長じゃなくて、オメーの旦那になるんだぜ?だから……名前で呼べよ」
「…え…///」
「ほら」






「……ハ……・・・ ハーレム…?///」




「ん、いい子だvV」




なでなで




「Σひゃぅっ…!///;(ビクンッ)」

「(ニヤリ)おっと、悪ぃ悪ぃv」
「〜〜っもう!!///みんないるのにやめてくださいよッ!!///;」
「へぇ、いなきゃいいのか♪つまり、誰もいないとこでもっとじっくり触ってほしい、とv」
「そ、そんなこと言ってねーし!!///;」
「お?んだぁ、ここに来て急に天邪鬼かぁ?さっきはあんなに素直だったのに」
「〜〜〜っ…もう!!//ばか!!…ハーレムのばか!!///;」
「ククッ、ほーんとリッちゃんは可愛いなぁ〜vV」

 



 

 


「……なんか、すでにもうラブラブね…あの2人……」

「………結局、いい思いをしたのは、あの獅子舞様だけだったな…」
「…めでたくて…いいじゃないか…」
「…それもそーかもね」
「ならば我々はとっとと帰るとしよう。これ以上この島に長居は無用だ」
「……どうやって帰るんだ?マーカー…」


「心配するな!ぼくたちが帰る方法を教えてやるぞ!」
「まったく…最後まで手のかかる人間のオジサンたちだね!」

「あ…えっと……パプワくんにコタローちゃんだっけ?…ありがとねん♪」
「島の宝に手を出さないでくれたからね」

 

「……では、あの獅子舞をよろしく頼むぞ」
「うむ、責任持って面倒見るぞ!……リキッドがな」
「あ〜あ、あの赤鬼ちゃんも可哀想に…ありゃもう逃げられないね〜」
「いいんじゃない?うっとおしいけど、見ててムカつくくらいに幸せそうだし」




「……まっ、…それもそうだね〜」
「………ああ」
「……やれやれ…」

 

 

 

 

 









 

 

 

 

 

 


……こうして、ここまでハーレムのお供をしてきたロッド、マーカー、Gの3人は、小鬼たちの案内で鬼ヶ島から帰っていきました。



そして、島に残ったハーレムは赤鬼のリキッドと結婚し、小鬼たちの住処から少し離れたところに新居を構え、毎日幸せそうに暮らしたのでしたとさ。

 

























 

 

 

 

「リッちゃーーん、腹減った〜!」
「はいはーい、もうちょっとだから待っててくださいねー」
「嫌だ、待てねぇ。つーわけで、とりあえずリッちゃん食わせろや♪」
「わっ!///ちょっ……Σひぁっ!///;やっ、料理中にツノ触っちゃダメって……あっちょっ……ハーレム〜〜!!///;」

 

 









 

 

 

…めでたしめでたし☆

 

 

 









 

 


*****************


……と、いうわけで〜…!

なんとか終わりました〜〜!!\(^o^)/
いやぁ〜〜…当初考えてたのの4倍くらいの長さになりましたwww



ってゆーか…どの辺が桃太郎?^q^←
まぁ最初はただ鬼っこリッちゃんとか可愛いな〜って思って、ツノで感じちゃうリッちゃんとかいいな〜〜^^^^とかいう…ただそれだけの動機で書き始めました。
なのである意味では最後までその設定が生かせたのでとりあえず私は満足です(^ω^)←




こんなにグダグダと長い話を読んでくださって、ありがとうございました〜!


c o m m e n t (0)



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