オレンジの獣。
 獅子舞(ハレリキSS)
 2012/8/27 23:59

 







♪テンツクトントン

 ピーーヒャララ〜…





「…ん?あっ、隊長隊長、なんかここの神社、お祭りやってるみたいっすよ!」

 

「んー?あぁ…ちっちぇーけど…店もちっと出てるし人もけっこう集まってんなぁ」
「ちょっと寄ってきましょーよ!俺、かき氷食いたいっ!vV」
「まぁ急いで帰る用事もねーし俺も喉渇いたしな……まぁちっとくれぇいいか」
「やたっ♪」

 



 


「ん〜やっぱかき氷はコーラに限るぜ〜♪」
「そうかぁ〜?」
「そうっす!……ん?なんか境内のほう賑わってる…なんだろ?」
「行ってみっか?」
「うすっ!」





 

 

 

 

♪ドン ドン  テケトントン
 ピーーヒャラ〜



 

「わあーー獅子舞だ!!スッゲー!!」
「おーー、ほんとだ。スゲーな」



バサッ バサッ



「おお〜〜っすげー髪振り乱して…迫力〜〜!かっけぇ〜〜!///」
「んだよリッちゃん、普段は俺のこと獅子舞だのナマハゲだの言ってんのは、かっこいいって意味だったんかぁ?」
「え"、あ、いや……;それはまぁ……(全然違うっす;)」
「それにしても、3匹の獅子舞ってのはおもしれーな。色もそれぞれ違ってて、なんつーか…華やかなもんだ」
「そうっすねー」





「なんか真ん中の黄色い獅子舞、他より一回りちっちぇーな。リッちゃんみてーだ」
「はぁっ?;いやいやいや、獅子舞といったら隊長でしょ!…ほら、一番前で一番はげしく髪振り乱して踊ってるのなんか、隊長そっくりっすよ!!」
「はぁー?どこがだよ」




「おや、外人さんとは珍しいねぇ。祭りの観光かい?」





「あ…いえその、たまたま通りかかって」
「そうかいそうかい、これも何かの縁だからゆっくり見ていきなよ」





♪ドンドン ドンドン
 テケトン テケトン





「おばあさん、何で獅子舞が3匹もいるんすか?」





「ああ、これはね、2匹のオスの獅子が1匹のメスの獅子を奪い合う演舞なんじゃよ」





「奪い合い?」
「そうだよ、ほら、真ん中の黄色い獅子舞だけ少し衣装が違うじゃろ?あれがメスだよ」
「ほー…そういやアイツだけ違うな」
「そして両脇の青と赤の獅子舞がオスじゃよ。今は3匹で踊っているが、これから奪い合うんじゃよ」





「へぇー………あれっ、なんか黄色い獅子舞が周りの人で隠れちゃいましたよ?」
「おっ、ほんとだ、リッちゃんが隠されちまったなぁ〜♪」
「だーからっ!;黄色いのと俺を重ねるなっての!;」



「これは"雌獅子(めじし)隠し"というんじゃ。ほれ見てみ、メスがいなくなったらオスが取っ組み合いの舞を始めたぞ」
「わぁ〜…ほんとに掴みあったまま踊ってる……おっ、あぶない、頑張れ頑張れ!」
「リッちゃん……どっちの応援してんだよ」
「え?///;えーと……いや、別に…ど、どっちもっす!///;」
「ふーーん?(ニヤニヤ)」



「(…無意識に、青の獅子舞を応援しちまった……///;言わないでおこ…///;)」



「おっ、青のほうが勝ったみてーだぜ」
「え?あっ、ほんとだ!……って、あれ?勝ったのにどこ行くんだろ」
「…黄色いやつと一緒に隠れちまったな。赤いのが一人で踊ってんぞ?」
「ん〜…後ろの2匹の獅子舞がよく見えないな〜〜なんであんな隠れるように静かに踊ってんだろ?」




「ほっほっほ、そりゃ当然だよ。勝った雄獅子は今まさに雌獅子と営んでる最中だからねぇ」



「………ええっ!?///;」
「ささらっこ達に隠れて2匹がいわゆる営みの舞をしていて、負けた雄獅子が悔しそうに踊っているんだよ。ここが負けた獅子舞の一番の見せ場の舞なんだよ」
「…確かに、一人だけ前に出て激しく踊ってらぁな。後ろのはなーんかもぞもぞゆらゆら地味な舞だな」




「(……今は負けた方の獅子の見せ場なんだろうけど……なんつーか……後ろでチラチラ見える獅子舞たちが……///;)」





 


「……気になるか?後ろが(ボソッ)」





「Σひっ…!///;ちょ、きゅ、急に耳元で囁かないでくださいっ!!///;」
「なーに顔赤くしてんだよ。ひょっとして……俺があの黄色い獅子舞をリッちゃんみたいっつったから……自分と重ねてんのかぁ?えっろいなぁ〜v」
「なっ……!!!////;そ、そそそそんなんじゃ…!!////;」



「そういやリッちゃんもさっき、青い方の獅子舞が俺みてぇっつってたなぁ………つまりあそこでこんな公衆の面前で営んでるのは…俺とリッちゃん…ってか?v」
「Σばっ…バッカじゃねーの!!?////;」

 





「ま……、こんな人だかりの中で俺がヤるわけねーけどな。リッちゃんのエロくて可愛い顔を他の奴に見せる気はねーから♪」
「〜〜〜っ……!!!///;も、もう帰るっ!!」
「お?なんだァ?帰って後ろの獅子舞たちと同じことシたくなったかぁ〜?」
「だからちげーっての!!!///;……ん?あ、あれ?」
「あ?どーした?」





「なんか……赤い獅子が黄色い獅子と……;」
「あぁ、この演舞の最中で、一度だけ赤い獅子が有利になる瞬間があるんじゃよ。ほら、今がまさにそれだよ」

 

 



♪ドン ドン  テケトントン
 ピーーヒャラ〜


 


「…………隊長、帰りましょ」
「ん?最後まで見ていかねーのか?」
「…だって…その……なんていうか……///;」
「…わぁったよ。…………なぁリッちゃん」



 

ぐいっ

 





「(ボソッ)…安心しろよ。俺は1回たりとも他の奴になんか触らせねーからなv」
「っ……!!////;」

 



……ぎゅっ

 





「………ハイ…///;」

「うっし♪んじゃ帰っかv」
















*****************
最後が明らかにぐだぐだな終わり方で申し訳ありませんww
このあと家に帰って隊長のフランクフルトでも食べれてばいいですよ!^^←
c o m m e n t (0)



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