８月朔日、真昼間の炎天下、
ハローワークから出て歩き始めた時、
ふっと、人影が視界の端を掠めた気がしたが
特に気に止めず、歩いていた。


しばらくして「あの…」と、声を掛けられた
らしいと気付いた時には、横にヌッと
白い薄手のシャツに紺色？の半ズボン姿の
推定30〜40歳前後と思われる男性が居た。


「あの、大丈夫ですか？
何か、悩んでらっしゃる様ですが」


……新興宗教の勧誘にしては、身軽すぎるな？


「はい、大丈夫です。すみません。
ありがとうございます」

サクッと話を切り上げ、立ち去った。



大分歩き進めた頃、またも呼び止められた？

「あの、とても素敵な方だと思いまして。
お付き合いして頂けませんか？」


…………（0.1秒）……★

「申し訳ありません。
今、そーゆー事を考えてはいませんので」

男性との間に、右手を挙げて即、断る。



だって、ワタクシ《独身主義》ですから！

例え〈お友達〉カテゴリーでも、
男性と私的交流を持つ気、皆無ですから！



……つーか、
炎天下で髪の毛ボサボサ
スッピンで汗ダラダラ

でっかいリュックサック背負って
多分、猫背になってる推定〔オンナ〕の
何処が《素敵》に見えたんだ？

暑いからねー、脳ミソ沸騰したか (・・?)



……あ、もしかしてっ？

リュックサックに付けてたキーホルダー！
キャラクター物なんだなー☆

「いー歳して？」と、自分でも思うが
丈夫なんだ！
（ワタクシの物の扱いの荒さは、
ヤワな作りのキーホルダーでは直ぐ壊れる）

無くても、リュックサックの開け口には
帯が付いているので必要無いかもだが、
有った方が開けやすいので、付ける！


それに、頂き物だから、使ってナンボ☆



まさか…このキーホルダーの所為か？

にーちゃん【オタク】なのか？


にしても、キャラクターは今流行りの
コミック、アニメ、ゲームのキャラでは無い！

コミック→アニメ→ゲームにもなったが
もう10数年前に連載終了してんぞ？



……余程のファンだったのか？

キャラクターグッズ平気で付けてる
【オタク】なら、誰でも良かったのか？



………どっちにせよ、
白シャツ半パン、起きぬけにも見える格好で

「付き合って下さい」

まず、99.9%の〔オンナ〕は引くぞ、多分！

どっちでも良かったんだろーけど★



うーむ、人生初☆体験は、色んな意味で
『可笑しい話』にしか、ならないなぁ…？


……ワタクシらしいか ☆♪☆ (￣∇￣) ☆♪☆