何も失くしたくなんてなかったんだ。

世界をみつめる目を二つも。光を描く指先を十本も。きみの元へ駆け寄る脚を二本も。色んな感情を、持て余す劣悪を、恐怖を、憧憬を、だいすきな誰かを、抱きしめることの出来る腕が二本もあったのに。

すべて落としてきて仕舞ったの。誰かが言います、あなたが見たい真実はなんですか?わたしがそれを見せて、聴かせてあげましょう。
そして見ないふりをしていたの。聴こえないふりをして、耳を塞いで、目を閉じて。



半透明な酸素がこの肺を満たしてくれるわけがないよ。酸欠世界なのだから。甘えたふりで諦める。
だから莫迦だよと罵ってよ。










追記にclapレス。




more more.


05/18 00:08










-エムブロ-