永らくご無沙汰しておりました。
色々と引っ張られて疲れ気味な昨今。去年(DAT:1190)に不注意で破損したマリメッコの大事なマグカップ。
こちらを修繕しようと金継キットを購入して暫く…。
ようやっと完成したので、備忘録や紹介を合わせてS.M.M.しようと思います!
ポイントさえ押さえると案外簡単な印象ですが、図工が苦手な人にはつらいかもしれませんね。
こうやってみるとインテリア感が上がったようにも思えますネ!
でも本当は錫(すず)継のほうが良かったなぁ…
(金は金泥という粉末、錫は銀色の粉末なので仕上がりの色が変わる)
ではおさらいがてら…こちらが破損当初の状態。
かなりぱっかり割れてしまい、一部は欠けがひどい状態でした…。
で、候補として探した修繕キットはこちら。
※私が購入したものは注意書きの通り2016-11月、現在売り切れ…残念。
で、キットを購入したものの中々作業する気や時間が取れず年を越して…。
とある1月、いい加減直そうとネットで調べものをしてからトライしました!
【参考】いち歩 様 「人生初の金継ぎ」
色々細かく調べて作業されており、大変参考になりました!
さて、では実際の作業を振り返って記録を紐解いてみましょう…。
まず失敗した事、漆とご飯粒を糊状にして最初に繋ぐ作業!w
てっきり「でんぷん糊」みたいなトロトロになると思って、ご飯粒をこねて漆を混ぜても一向にトロトロにならず…。
無理にご飯粒が混じったものを擦り付けたりしてました。
ヤッテミタ結論!
「多分でんぷん要素が漆に混ざったらいいと思う!」
推察なんですけど、漆だけでも割とくっつきますが、たぶんご飯粒入れたほうが雅なんでしょうね。
なので、やわやわご飯を潰して漆としっかり混ぜた後は、液状の漆を結合部分に筆塗(またはヘラ塗)してくっつけたらOKのようです…。
その後に写真の通り、著しくかけた部分を埋める作業をしました。
コチラ、砥の粉という…なんでしょうね、砥石の粉末か何かでしょうか? これと水を練り合わせて少し硬いお団子状態に混ぜてから、漆を同程度の体積混ぜて、練り合わせるとちょうど良い粘土状になります。
これをかけたところにしっかり塗り付けて乾燥する事、1週間…の後に一回紙やすり(600番)で削った後が上述の写真。
固まった砥の粉漆は結構硬いので、著しく盛り付けた部分は鉄ヤスリや刃物で粗削りしたほうが作業が捗ります!
で、埋まりきっていない部分があったので、写真の通り砥の粉漆パテをもう一度作って塗りたくって固める事1週間…
こんな感じで塗り付けてから乾かします。
(私が購入したキットは黒い漆のためこんな色ですが、いくらか種類があるそうな)
かくして概ね破損したところが埋まったので、金塗かなーと思ったのですが、上述で紹介したBlogを見ると漆単体で幾度か塗って乾かしたほうがイイらしく。
…なるほど、最後は漆を塗って表面の微妙なヤスリで偏った平面度をきれいにするんだな!
と解釈して塗ってみた。
漆って不思議で塗った時は色が薄いんですが、空気と反応しだすと色が濃くなってきます。
その日の作業は満足して翌日。
という事で、塗る場合はひた塗せずに、薄く延ばすように塗りましょう。
翌日気づいたこともあったので、ガムテレピン油という漆を取る油を綿棒につけて何とか事なきを得ましたが。なかなか要所に罠があります!
さて、かくして漆の単体塗を経て、きっと美しくなったであろう補修後のマグ。
この前に1500番のヤスリで少し撫でてみましたが、あまり効果なかったので金泥を蒔く作業に突入!
説明書と前回の失敗を糧として、薄く慎重に補修部分に漆を塗り…1時間ほど乾かしました。
(夏場は20分ほど、冬場は1時間目安らしい)
さあここで、お楽しみの金泥(金の粉)を塗る作業ですが…、この粉。
漢方薬ですごく細かい粉状のモノありますよね?
あれと同じぐらいウルトラパウダーで御座います。
鼻息で飛びます! ε-(`・ω・´)フンッ
笑っても飛びます! (*゜∀゜)=3
失敗してため息ついても飛びます! フゥ(o´Å`)=з
この金泥、すごく細かいので作業として下に紙を敷く場合、習字の半紙(表のツルツル面)ぐらいがちょうどよい。
半紙の裏みたいなザラザラだと、写真の通り、こぼれた粉を取ろうとすると…隙間に擦り入って回収できません。
これも思わぬ失敗です。
また、説明書では筆に粉を付けて指で筆を叩いて、パラパラと漆に乗せるとありますがかなり作業効率が悪い。
自分は塗りたい近所に金泥を付けた筆で、そこに粉末をたくさん下ろして、筆で撫でるように粉を乗せて作業しました。
但し完成をみてわかる通り、漆の乾燥具合か、塗り足りなかったのか。この筆で撫でて乗せてる時に筆先が漆を取ってしまったのか…。
少しミスが目立ったところでもあります。
よって、漆での線引きをする部分はひた塗はNGですが、しっとりといいバランスで漆を引くのがポイントでしょう…。
乗せた金泥は、さらに1時間〜2時間たってから、付属の綿ワタを使ってポンポンと押してくっつけます。
ここにきて、写真の通り。
漆での線引きではみ出たところは、ガムテレピン油を付けた綿棒でふき取っていたのですが、目に見えない程度で残った漆に金泥がくっついていていることが判明(写真左)。
これを写真の通り、漆が目に見えない程度で伸びた分を、もう一度ガムテレピン油の綿棒で慎重にふき取ります。
薄めた漆で絵をかいて、金泥まぶしたら面白い絵ができそうだと思ったけど、金泥は純金なので…無理ぽ。
最後は1週間乾燥(待てずに3日目で弄ってしまったwww)させてから、普通に洗剤で洗ったり亀の子たわしでコリコリして出来栄えを確認。
少し漆のノリが足りず、金泥が剥がれたところもありましたが、また使って剥がれてきたら塗りなおそうと思い完了宣言。
この金塗が多い部分、写真がないのでお分かりいただけませんが、縦に2mmぐらい肉がなくなってすごく薄くなっていました。
砥の粉で埋める時間がかかりましたが、水漏れもなく実用にたる修繕が出来たと思います。
乾燥が手間なので、時間はかかりますが、きれいに割れた物ならば直しやすいでしょう。
また、きれいに割れた物はくっつけただけだと、髪の毛のような細い線になってしまいます。
この場合は、2回ほど漆で細く線引きをして、割れ目を上書きするように漆と金泥でまぶしたい処を書き込んでから、金泥をまぶせばよいだろうと思いました。
では、長くなりましたが、どちら様かの週末に嗜むDIYのネタになれば!
(ノ)´瓜` (ヾ)ホナネー
執筆時間:51分
かなりぱっかり割れてしまい、一部は欠けがひどい状態でした…。
で、候補として探した修繕キットはこちら。
漆金継ぎキット |
【ポイント10倍】【送料無料】藤井漆工芸 金継ぎ「美」セット |
で、キットを購入したものの中々作業する気や時間が取れず年を越して…。
とある1月、いい加減直そうとネットで調べものをしてからトライしました!
【参考】いち歩 様 「人生初の金継ぎ」
色々細かく調べて作業されており、大変参考になりました!
さて、では実際の作業を振り返って記録を紐解いてみましょう…。
まず失敗した事、漆とご飯粒を糊状にして最初に繋ぐ作業!w
てっきり「でんぷん糊」みたいなトロトロになると思って、ご飯粒をこねて漆を混ぜても一向にトロトロにならず…。
無理にご飯粒が混じったものを擦り付けたりしてました。
ヤッテミタ結論!
「多分でんぷん要素が漆に混ざったらいいと思う!」
推察なんですけど、漆だけでも割とくっつきますが、たぶんご飯粒入れたほうが雅なんでしょうね。
なので、やわやわご飯を潰して漆としっかり混ぜた後は、液状の漆を結合部分に筆塗(またはヘラ塗)してくっつけたらOKのようです…。
その後に写真の通り、著しくかけた部分を埋める作業をしました。
コチラ、砥の粉という…なんでしょうね、砥石の粉末か何かでしょうか? これと水を練り合わせて少し硬いお団子状態に混ぜてから、漆を同程度の体積混ぜて、練り合わせるとちょうど良い粘土状になります。
これをかけたところにしっかり塗り付けて乾燥する事、1週間…の後に一回紙やすり(600番)で削った後が上述の写真。
固まった砥の粉漆は結構硬いので、著しく盛り付けた部分は鉄ヤスリや刃物で粗削りしたほうが作業が捗ります!
で、埋まりきっていない部分があったので、写真の通り砥の粉漆パテをもう一度作って塗りたくって固める事1週間…
こんな感じで塗り付けてから乾かします。
(私が購入したキットは黒い漆のためこんな色ですが、いくらか種類があるそうな)
かくして概ね破損したところが埋まったので、金塗かなーと思ったのですが、上述で紹介したBlogを見ると漆単体で幾度か塗って乾かしたほうがイイらしく。
…なるほど、最後は漆を塗って表面の微妙なヤスリで偏った平面度をきれいにするんだな!
と解釈して塗ってみた。
漆って不思議で塗った時は色が薄いんですが、空気と反応しだすと色が濃くなってきます。
その日の作業は満足して翌日。
という事で、塗る場合はひた塗せずに、薄く延ばすように塗りましょう。
翌日気づいたこともあったので、ガムテレピン油という漆を取る油を綿棒につけて何とか事なきを得ましたが。なかなか要所に罠があります!
さて、かくして漆の単体塗を経て、きっと美しくなったであろう補修後のマグ。
この前に1500番のヤスリで少し撫でてみましたが、あまり効果なかったので金泥を蒔く作業に突入!
説明書と前回の失敗を糧として、薄く慎重に補修部分に漆を塗り…1時間ほど乾かしました。
(夏場は20分ほど、冬場は1時間目安らしい)
さあここで、お楽しみの金泥(金の粉)を塗る作業ですが…、この粉。
漢方薬ですごく細かい粉状のモノありますよね?
あれと同じぐらいウルトラパウダーで御座います。
鼻息で飛びます! ε-(`・ω・´)フンッ
笑っても飛びます! (*゜∀゜)=3
失敗してため息ついても飛びます! フゥ(o´Å`)=з
この金泥、すごく細かいので作業として下に紙を敷く場合、習字の半紙(表のツルツル面)ぐらいがちょうどよい。
半紙の裏みたいなザラザラだと、写真の通り、こぼれた粉を取ろうとすると…隙間に擦り入って回収できません。
これも思わぬ失敗です。
また、説明書では筆に粉を付けて指で筆を叩いて、パラパラと漆に乗せるとありますがかなり作業効率が悪い。
自分は塗りたい近所に金泥を付けた筆で、そこに粉末をたくさん下ろして、筆で撫でるように粉を乗せて作業しました。
但し完成をみてわかる通り、漆の乾燥具合か、塗り足りなかったのか。この筆で撫でて乗せてる時に筆先が漆を取ってしまったのか…。
少しミスが目立ったところでもあります。
よって、漆での線引きをする部分はひた塗はNGですが、しっとりといいバランスで漆を引くのがポイントでしょう…。
乗せた金泥は、さらに1時間〜2時間たってから、付属の綿ワタを使ってポンポンと押してくっつけます。
ここにきて、写真の通り。
漆での線引きではみ出たところは、ガムテレピン油を付けた綿棒でふき取っていたのですが、目に見えない程度で残った漆に金泥がくっついていていることが判明(写真左)。
これを写真の通り、漆が目に見えない程度で伸びた分を、もう一度ガムテレピン油の綿棒で慎重にふき取ります。
薄めた漆で絵をかいて、金泥まぶしたら面白い絵ができそうだと思ったけど、金泥は純金なので…無理ぽ。
最後は1週間乾燥(待てずに3日目で弄ってしまったwww)させてから、普通に洗剤で洗ったり亀の子たわしでコリコリして出来栄えを確認。
少し漆のノリが足りず、金泥が剥がれたところもありましたが、また使って剥がれてきたら塗りなおそうと思い完了宣言。
この金塗が多い部分、写真がないのでお分かりいただけませんが、縦に2mmぐらい肉がなくなってすごく薄くなっていました。
砥の粉で埋める時間がかかりましたが、水漏れもなく実用にたる修繕が出来たと思います。
乾燥が手間なので、時間はかかりますが、きれいに割れた物ならば直しやすいでしょう。
また、きれいに割れた物はくっつけただけだと、髪の毛のような細い線になってしまいます。
この場合は、2回ほど漆で細く線引きをして、割れ目を上書きするように漆と金泥でまぶしたい処を書き込んでから、金泥をまぶせばよいだろうと思いました。
では、長くなりましたが、どちら様かの週末に嗜むDIYのネタになれば!
(ノ)´瓜` (ヾ)ホナネー
執筆時間:51分
- DAT:1206の1206をCLAP@DAT報告頂くと、記事作りに役立ちます。
- Since:14th,Aug.2011
- TODAY:0/0:YSTDAY
- KAZ 12416 HIT
クレームする