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立ち止まること勿れ



いやよ いやよ と 首を振る


君の肌を 舐め回す


私のざらつく 舌の上


君の濡れた 声が乗る


朝焼け 鈍く 背を照らす


宵の月は 水面下


嗚呼


鳴いたのは 朝告げ鳥


啼いたのは 君の咽


私の腕を かいくぐる


飛び出た先 あるのは


空か 大地か 海か


飛べるのか 風切り羽根を失った翼


走れるのか 歩くことを忘れた脚


泳げるのか 尾鰭を無くした体


逃げろ 逃げろ


お前の本能 消え行く前に


私の爪 再びその背に 傷を付ける前に

告白



a.m.2:39


「付き合わない?」




ムードがないね。

安っぽいドラマに悪態をつくと
君はそう言った。




「付き合わない?」

停止。停止。停止。

「本気?」

頷く君の目は、ただ安らか。




クリスマスツリーが残る
雑然とした部屋で
君は僕に手を伸ばす。




僕のまぶたには
涙が、ひとつ。




ごめんなさい、ごめんなさい。




嫌いじゃないよ、君のこと。

でも、君には
僕よりステキな人が似合うから




だから、いつか、
僕よりステキな人を見つけて

僕のこと嫌いになって。




それまでは一緒にいよう。

マタオアイシマショウ



オヒサシブリ デス



君の声を聞いたのは
三度目



ゲンキ ニ シテマシタ カ ?



初めて会ったのは



ジュウネンマエ デス ネ ?



心臓が粟立つ



ソノツギ ハ ハントシマエ



そして今日



オゲンキ ソウ デ ナニヨリ



近づいてくる
足音と甘い芳香



フルエテ イルノデス カ ?



酸素が消えていく



シツレイ
ナイテ イラシタノ デス ネ



肩に置かれた手が
体温を奪う



ワタクシ カラハ ニゲラレナイ



とろけるような香りが
鼻腔を埋める



イキナサイ



君の微笑が
脳みそに刻まれる



ダレ モ ニゲラレ ハ シナイ

アンコールはご遠慮下さい



聴いて、くださいましたか?



私を
聴いてくださいましたか?




張り詰めた空気が
チリチリと喉を焼きます




私の葬送曲は
いかがでしたか?






アンコールはご遠慮下さい






私のための葬送曲なんです








サヨナラのための葬送曲です

お願いだから




12時41分57秒


ボクの心臓が止まります


世界よ、サヨナラ
愛しい人よ、サヨナラ


ボクの体がが朽ちる前に


綺麗な額縁に入れて


飾ってください
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