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〆 サイクリング

結ばれていた
靴紐をほどいてしまい

錆びた自転車
破れたジーンズで跨ぐ

汚れたシャツは
何の為に着ていたのか?

零れ落ちる汗は
石の上で消えていく…



新しい自転車?


流行りの服?


皆と同じ?




こんな姿でも
行ける場所があるのさ

無いものが欲しいだけ
探し続けるだけ

〆 木魂

激しい雨の中

ビルとビルの隙間にみえた
木魂は雨を飲み切れず

吐き出して目を閉じても
雨は降り続いた

ビルの中はいつも働いている

世界はまるで灯台のよう
照らす場所を弁えている

雨が止む少し前の静寂が
木魂を逞しくみせた

そして…
窓に跳ね返った光を食べた

〆 隠れん坊

謎は謎を生み
気まぐれで
風を許し
愛を誘い込んだ

愛は愛を生み
気まぐれで
風を許し
謎を誘い込んだ



風を追い掛けていては
謎は解けない

追い越してみたところで
どっちを向けばいいのか?



目を閉じ耳をすまし
聴こえるままに…

〆 地平線

空を切り裂く



決してそれ以上
下を見せようとはしない



地平線





季節は変わるのに


太陽は落ちるのに


地平線だけは常にそこにある












地平線があるから
太陽は帰って来れるのかな?




もし俺の心を地平線が切り裂いたなら…



下を見なくてすむのかな?



太陽は帰って来れるのかな?






太陽が落ちる前に
窓際にそっと
写真たてを置いてみた…

〆 初恋

重ね合う折り紙の端と端
ピッタリと合わせられない


紙飛行機を折っても
上手く飛ばせなかった




君が得意気に折って見せた鶴は
今でも飾ってあるよ俺の中に



トラウマとなって…



いつまで経っても上手く折れない


いつまで経っても上手く飛ばせない
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